平成21年度 第2回 長期優良住宅先導的モデル事業紹介

　マンションという住まいは、様々な利用形態がありそのほとんどが専有区分として分譲流通しているため、区分所有者としてその住戸に愛着を持ち、適切な維持管理を継続することが分譲マンションにおける陳腐化を防ぎ、継承 (流通・相続) される住まいになるものと考える。
　そこで、LOHAS GROUPでは、『LOHAS:環境と健康を重視し、持続可能な社会を志向するライフスタイル』を目指して提供し続けてきた住生活におけるプログラム (内装構築・維持継続CS・住宅履歴・流通・人材育成) を統合し、さまざまな利用者が活用しやすく『ロハス価値向上プログラム:L-V.I.P』として継承され続ける住まいを支援する総合継続プログラムを構築、提供する。

『LOHAS INFILL』
インフィル構築プログラム　「LOHASマテリアル」+「INFILL FOUNDA-TION SYSTEM」
　[LOHAS マテリアル] は、自然素材から厳選・開発した環境建材。重ね塗りや鉋がけなどの修繕により継続使用が可能であり、土還素材のため廃棄時のCO2抑制にもつながる。
　[INFILL FOUNDATION SYSTEM] は、インフィルの基礎としてNEXT-INFILL工法を採用した間仕切り可変も可能な床天先行工法。施工性を向上させる木製プレファブ下地パネルを用い、躯体間の6面にはセルロースファイバー断熱材を充填、インフラにはヘッダー配管・ユニットケーブル配線を採用、各インフラ接続部を集約化することで現場での施工ミスの減少と維持点検のし易い仕組みとした。NEXT-INFILL工法の材料は、工場生産により管理されているため、トレーサビリティ性にも優れているうえに下地からLOHAS志向の考えをとおした。
　
『LOHAS CLUB』
維持継続CSプログラム
　「LOHAS CLUB」は住宅のメンテナンスやアフターサービスだけでなく、ライフスタイルやコミュニティをサポートするサスティナブルな暮らしを支える会員制サービス。
　入会金と工事金額の一部が作業代に還元できる「メンテナンスプログラム」など利用者自身が住まいの維持修繕を意識し活用しやすい仕組みとしている。(2009年6月既登録会員数約9300世帯)
　当該物件の所有者が変更しても物件情報に基づき新所有者が入会されると、同様のサービスと物件履歴の継承が行なわれ、住み続けられる住まいへのサポートを継続する。

『LOHAS DOCUMENTS』
住宅履歴プログラム
　『LOHAS DOCUMENTS』は既存住宅情報・工事情報・メンテナンス情報にいたる『L-V.I.P』に関連する物件情報の履歴管理をし、将来にわたる利用者 (所有者) 安心に繋げるサービスとともに、グループスタッフの連携にも役立つ仕組みとして安定したサービスを提供するうえでも必要なプログラム。
　
『LOHAS REAL ESTATE』
流通プログラム
　『LOHAS REAL ESTATE』はL-V.I.P物件所有者の当該物件売買における仲介サービスを行いL-V.I.P物件の流通継承へつなげる。新所有者へも『L-V.I.P』の趣旨を説明→LOHAS CLUB入会→前所有者情報保護のうえLOHAS DOCUMENTS伝達とともに維持継続長寿命型LOHAS INFILLの継承へと繋げいく。
　
『LOHAS COLLEGE』
人材育成システム
　『LOHAS COLLEGE』はLOHAS GROUPスタッフに向けた教育プログラム。
　『LOHAS = Lifestyles Of Health And Sustainability』教育と関連する住宅教育 (材料・施工・メンテナンスほか) や『L-V.I.P』のシステム教育を行い『L-V.I.P』を下支えする人材育成を継続的に行う。

　本事業モデルをとおして、『継続性のある』『継承される』より良いインフィルの (再) 構築をおこない、長期優良住宅の趣旨にふさわしい『住まいの継承プログラム』として、当グループの提唱する住まいにおける≪LOHAS≫の実現へ進むことをのぞむ。
　26社のLOHAS GROUP企業における普及促進活動をとおして、さまざまな利用者からの活用を期待する。