平成21年度 第2回 長期優良住宅先導的モデル事業紹介
住友不動産の「新築そっくりさん」まるごと改修システム
住友不動産 株式会社 ハウジング事業本部
〒163-0210
東京都新宿区西新宿2-6-1
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●基本コンセプトについて
新・建て替えシステム「新築そっくりさん」は、平成8年に発売を開始し、現在に至るまで5万5000棟を超える実績を上げている事業だ。従来のリフォームとは一線を画した、建て替え・リフォームに代わる第三の選択肢として「住宅の再生」という事業分野を開拓しており、耐震補強を施しながら、長年住み慣れた住まいを強く美しく蘇らせるという事業に取り組んできた。
今回の提案では、大切な住まいをさらに継続的に使用できるように、将来の再改修を考慮した取り組みを進める。これにより、今まで以上に木造住宅の長寿命化に寄与していく。
本提案は建物の現状把握を行なうところからスタートする。既存の建物に関する情報をお客様が持っているケースがほとんどないことを考慮したもので、「(1) 現状把握→ (2) 改修計画→ (3) 劣化の排除・改修→ (4) 履歴の保管・情報の伝達」というステップを踏みながら、改修工事を進めていく。一度このステップを踏むことにより、次回以降は (1) の現状把握というステップは不要となり、(2) から (4) のステップを繰り返すだけで継続的な建物の使用が可能となる。
今回の提案では、大切な住まいをさらに継続的に使用できるように、将来の再改修を考慮した取り組みを進める。これにより、今まで以上に木造住宅の長寿命化に寄与していく。
本提案は建物の現状把握を行なうところからスタートする。既存の建物に関する情報をお客様が持っているケースがほとんどないことを考慮したもので、「(1) 現状把握→ (2) 改修計画→ (3) 劣化の排除・改修→ (4) 履歴の保管・情報の伝達」というステップを踏みながら、改修工事を進めていく。一度このステップを踏むことにより、次回以降は (1) の現状把握というステップは不要となり、(2) から (4) のステップを繰り返すだけで継続的な建物の使用が可能となる。
●先導的な提案の内容について
改修工事では、現状どのような状態であるかを把握することが重要なポイントとなる。
そこで、本提案の改修システムでは、外装 (屋根、外壁仕上げ) を残したままで、床・壁・天井の内装仕上げをすべて剥がし、構造躯体の状況を内側から全て確認できる状態にする。ここで初めて、正確な劣化度合い、耐震性が把握でき、その後の改修工事の計画がたてられる。
現地調査では今まで5万棟を超える「新築そっくりさん」の実績を基に策定した非破壊による独自の現地調査マニュアルを活用する。
現状把握さえ出来れば、後は工事計画にその実態を反映させるだけ。木部の腐食に関しては交換又は補強というように、劣化部分を全て改善していく。また防水・防儀に関しては現状劣化が認められていない場合でも対応する。屋根・外壁の再塗装、または交換、シロアリ対策のための土壌・木部の防蟻処理を行うことにより、既存建物の劣化をすべて排除していく。
この点は部分改修では成し得ない、まるごと改修での大きなメリットでもある。現状建物に不明、不安点を残すことなく、またいつかやってくるであろう全面改修をも想定し、将来の居住者への引継ぎを可能にする。
一方、耐震補強に関しても構造躯体があらわになった状態で耐震診断を行なう。(財) 日本建築防災協会発行の「木造住宅の耐震診断と補強方法」にのっとり、精密診断法による耐震診断をし、耐震工事を計画していく。
耐震改修方法としては、鉄筋コンクリート造の基礎であることを前提にする。当社では、継続的な使用に耐えられるためにはこの点が必要条件であると考えており、既存建物の基礎が無筋の場合は添え基礎による補強を行なう。
ここでポイントになるのが、上物の建物が受ける地震力を基礎に伝えるための土台の固定方法。添え基礎により基礎としての補強は実現されるが、上物の力を受ける土台が基礎に緊結されていなければ意味がない。
そこで、オリジナルに開発した「新築そっくりさんアンカー」により、既存土台を新設添え基礎に直接固定し、より確かな耐震補強を行なう。
さらに、次回の改修の際に間取り変更などを行うことを考慮し、耐力壁の位置を容易に変更可能な面材耐力壁を採用する。
釘留めの面材耐力壁の場合、解体時に留め付けている柱・梁を傷つけてしまうため、躯体への損傷を最小限に抑えながら再改修における間取り変更等の要望に対応できる。
そのほか、給水・給湯配管をメンテナンスや将来の間取り変更が簡単に行えるサヤ管ヘッダー方式に一新するほか、断熱性能を向上させるために床・壁・屋根 (または天井) の全ての部位に新たに断熱を施す。開口部に関しても、シングルガラスのサッシが使われている場合は、ペアガラスのサッシに交換する。
さらに、床段差の解消や防耐火性能の確保、そして建物履歴の保存とアフターサービスも実施する。
建物の調査の段階で作成する図面などから新たに履歴を作成し、保存を行う。改修前の状況を図面化したうえで、改修前後の建物に関する耐震診断書、改修計画に関する図面および仕様書、工事中の隠蔽部写真など、改修工事が完工するまでに保存すべきものを全て蓄積していく。
加えて、完工後に実施される定期点検等のメンテナンス履歴を保管し、良好な建物の維持管理をサポートする。
メンテナンス計画に関する情報を冊子等を通した情報発信も行い、お客様自身によるメンテナンスを支援するとともに、保証書の発行の他、工事完成後1ヶ月、3ヶ月、1年の定期点検、さらには必要に応じ随時対応できるように「お客様センター」において365日24時間体制にてサポートする。
そこで、本提案の改修システムでは、外装 (屋根、外壁仕上げ) を残したままで、床・壁・天井の内装仕上げをすべて剥がし、構造躯体の状況を内側から全て確認できる状態にする。ここで初めて、正確な劣化度合い、耐震性が把握でき、その後の改修工事の計画がたてられる。
現地調査では今まで5万棟を超える「新築そっくりさん」の実績を基に策定した非破壊による独自の現地調査マニュアルを活用する。
現状把握さえ出来れば、後は工事計画にその実態を反映させるだけ。木部の腐食に関しては交換又は補強というように、劣化部分を全て改善していく。また防水・防儀に関しては現状劣化が認められていない場合でも対応する。屋根・外壁の再塗装、または交換、シロアリ対策のための土壌・木部の防蟻処理を行うことにより、既存建物の劣化をすべて排除していく。
この点は部分改修では成し得ない、まるごと改修での大きなメリットでもある。現状建物に不明、不安点を残すことなく、またいつかやってくるであろう全面改修をも想定し、将来の居住者への引継ぎを可能にする。
一方、耐震補強に関しても構造躯体があらわになった状態で耐震診断を行なう。(財) 日本建築防災協会発行の「木造住宅の耐震診断と補強方法」にのっとり、精密診断法による耐震診断をし、耐震工事を計画していく。
耐震改修方法としては、鉄筋コンクリート造の基礎であることを前提にする。当社では、継続的な使用に耐えられるためにはこの点が必要条件であると考えており、既存建物の基礎が無筋の場合は添え基礎による補強を行なう。
ここでポイントになるのが、上物の建物が受ける地震力を基礎に伝えるための土台の固定方法。添え基礎により基礎としての補強は実現されるが、上物の力を受ける土台が基礎に緊結されていなければ意味がない。
そこで、オリジナルに開発した「新築そっくりさんアンカー」により、既存土台を新設添え基礎に直接固定し、より確かな耐震補強を行なう。
さらに、次回の改修の際に間取り変更などを行うことを考慮し、耐力壁の位置を容易に変更可能な面材耐力壁を採用する。
釘留めの面材耐力壁の場合、解体時に留め付けている柱・梁を傷つけてしまうため、躯体への損傷を最小限に抑えながら再改修における間取り変更等の要望に対応できる。
そのほか、給水・給湯配管をメンテナンスや将来の間取り変更が簡単に行えるサヤ管ヘッダー方式に一新するほか、断熱性能を向上させるために床・壁・屋根 (または天井) の全ての部位に新たに断熱を施す。開口部に関しても、シングルガラスのサッシが使われている場合は、ペアガラスのサッシに交換する。
さらに、床段差の解消や防耐火性能の確保、そして建物履歴の保存とアフターサービスも実施する。
建物の調査の段階で作成する図面などから新たに履歴を作成し、保存を行う。改修前の状況を図面化したうえで、改修前後の建物に関する耐震診断書、改修計画に関する図面および仕様書、工事中の隠蔽部写真など、改修工事が完工するまでに保存すべきものを全て蓄積していく。
加えて、完工後に実施される定期点検等のメンテナンス履歴を保管し、良好な建物の維持管理をサポートする。
メンテナンス計画に関する情報を冊子等を通した情報発信も行い、お客様自身によるメンテナンスを支援するとともに、保証書の発行の他、工事完成後1ヶ月、3ヶ月、1年の定期点検、さらには必要に応じ随時対応できるように「お客様センター」において365日24時間体制にてサポートする。
●今後の予定について
日本における住宅の建て替えサイクルは、約30年といわれており、欧米に比べて国際的にも短いサイクルとなっている。当社では、本提案を通じて建て替え・リフォームに代わる第三の選択肢である「住宅の再生」という事業分野をより広く浸透させ、既存住宅をより良質な住宅ストックへ更新していく重要性を広く啓蒙していく。