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平成21年度 第2回 長期優良住宅先導的モデル事業紹介

平成21年度 平成20年度
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ダブル型枠断熱のRC住宅・長寿命省エネモデル

RCエコの家推進協議会
〒506-0808
岐阜県高山市松本町269番地

●基本コンセプトについて

 「RCエコの家推進協議会」は、鉄筋コンクリート住宅の抜きん出た耐久年数とS.I (スケルトン・インフィル) 化された建物構成により、世帯の変化に容易に対応でき、長期にわたり快適で安全な住まいづくりを目指して、これまでの合板などを用いた型枠によるコンクリート打ち込みによるRC工法ではなく、発泡スチロール (ESP) 製の打込み断熱型枠 (両面断熱材による型枠) を採用した住宅を建設してきた。この断熱型枠では、パネルの大型化により、継目の減少や型枠強度の向上、施工性のスピードアップが図られ、又、内部緊結方式を採用することによって、熱橋部をなくし、水の浸入を防ぐことができるとともに、躯体コンクリートと断熱材を密着させているため断熱欠損等による室内結露などの問題は発生しない。コンクリート打設後は型枠がそのまま断熱材になるため、コンクリート躯体を激しい熱変化から長期間保護するとともに、建物の熱的環境が安定して高性能で省エネルギー・省資源の住宅「RCエコの家」が実現した。
 型枠名「I.Cフォーム」は、予め工場において生産を行うため高い精度で型枠をプレカットすることができ、施工現場では、合理的なシステムで組立て作業を行うことが出来る。「I.Cフォーム」製造工場で発生する廃材は再生産を行い、資源の無駄を極力なくして100%再利用している。又、現場でも産業廃棄物0を目標とし、CO2の排出量を抑え環境にやさしく温熱環境の安定した家づくりを目ざしている。

●先導的な提案の内容について

1.長期優良住宅の先導的技術
(1) 基準を超える省エネルギー性能 (13%〜22%upの省エネ効率)
(2) 維持管理容易な躯体構造と点検・保全対応
(3) 長期使用に応えるメンテナンス対応 (開口部材の交換容易性)
(4) RC基準を超える劣化対策 (熱橋がなく防露性高い)

2.品質と耐久性を確保するプランニング
 いかに基本的な性能が良くても、その性能を有効に生かすためにはやはりトータルな組み合わせ方が重要となる。RCエコの家推進協議会では「RCエコの家」の性能をより引き出すために、次の3つの基本的なプランニングルールを設定している。
(1) 構造 (耐震性) 基本ルール
(2) 居住性 (可変性) 基本ルール
(3) 温熱 (省エネ) 基本ルール

3.継続的なメンテナンスシステム
 RCエコの家推進協議会では、長期に渡って定期的な自主点検を行うとともに、第三者機関による保険などを準備している。
(1) 各種 (地盤・瑕疵) 保険と住宅履歴書【+RC劣化情報】システム
 ・自主定期点検と外部 (瑕疵保険更新時) 検査による住宅履歴管理及び
  独自 (RC劣化) 検査の実施
(2) RC100年メンテナンスシステム
 ・10年×9回 (=100年間維持管理) の検査を継続
(3) 再建築評価による残存価格 (appraisal) 支援制度の構築
 ・躯体寿命証明により、有効な残価評価を行えるようにしていく。
 
4.その他の取組み
 私達は地球環境に優しい家づくりのために【省資源生産 (ゼロエミッション)】を標榜しており、「RCエコの家」の材料である断熱型枠材を生産している工場では、資材の再製品化を実施しており、廃棄材をなくしてCO2の排出を抑制している。又、現場においても従来の型枠による施工ではゴミとなる資材が多く、この搬入・搬出に必要な輸送トラックは新築時の住宅の場合4tトラックで14台必要であったものが、RCエコの家では、半分以下の6台程度に減らすことが出来ている。

●今後の予定について

 今後は、一般のユーザーはもちろん、地方公共団体や地域のNPO団体などとの繋がりを深めていき、当協議会が目指している「安全で災害に強い家作り、街づくり」を進めていくように活動を広めていく。「RCエコの家」は不燃住宅であり、街の不燃化に役立つことは勿論のこと高齢者・弱者に対しても〈災害から命と生活を守る〉住宅及び街並みの環境整備にも充分役割を果たしていけるものとしてPR活動を行っていく。
平成21年度 第2回 長期優良住宅先導的モデル事業紹介
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