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平成21年度 第1回 長期優良住宅先導的モデル事業紹介

平成21年度 平成20年度
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長期優良注文住宅を成立させるための情報プラットフォームの構築

2C LIFE 株式会社
〒101-0047
東京都千代田区神田3-5-1大蓄ビル2F

●基本コンセプトについて

 長期優良住宅を構成する建材・部品については、すでに基準となるスペック、認定制度が存在するが、それだけでは長期にわたり愛され、住み続けられる“真に価値ある長期優良住宅"を実現することはできない。本提案は、住宅のリフォームや新築に際し、機能性・耐久性を十分に考慮することに加えて、高いデザイン性を付与することを重要な要素と捉えている。住まい手が愛着を感じ、市場が長く価値を認める住宅を創り出していくためには、広義のデザイン性に対する住まい手の認識を高めるとともにプロによる建材・部品をはじめとする住宅構成要素に関する正確な価値判断情報の提供が必要不可欠である。
 住まい手が、長期優良注文住宅を建設したり、既存の住宅をリフォームし長期優良住宅化したりする場合、必ず必要になるのが設計者、施工者、建材メーカー等の情報である。現在、建築一般のための情報プラットフォームはすでに多く存在するが、デザイン性を重要視した長期優良住宅という視点で構築された情報プラットフォームは存在していない。その中で、住まい手はどの建材・部品、設計者、施工者を選んでよいかわからない。建材・部品メーカーは、今後どういう方向性で建材・部品の商品開発を行っていったらよいかわからない。さらに設計者(特に地方在住者)、中小の工務店の多くは最新の建材・部品についての情報が十分に得られないという状況に置かれている。
 本提案は、あふれる情報にとまどう住まい手に、建材・部品の目利き集団による選別・編集作業を通して価値付けした情報を提供することをめざしており、さらに建材・部品メーカーと設計者・研究者とが胸襟を開いて話し合える場を提供すること、設計者、工務店に建材・部品に関する最新情報を提供すること、また、住まい手、建材・部品メーカー、設計者、工務店に対して正確かつスピーディに必要な情報やサンプルを提供するための、多様な情報回路を構築すること、およびロジスティックス体制を確立することを骨子としている。

●先導的な提案の内容について

 われわれの目指す情報プラットフォームをささえるものは、長期優良住宅の理念に述べられた「いいもの」に対する目利きを集結した母体でなければならない。われわれは関係する分野から、定評があり所期の目的を理解するパートナーを募り、彼らを構成員とするHEAD (Home & Environment Advanced Design) 研究会を2年前からすでに立ち上げており、近い将来NPO化する構想である。この下部組織である「優良建材・部品研究会」 (委員長:松永安光東京都市大学客員教授) が、建材・部品の評価機構の役割を担う。そして、この活動を通して収集され、生成された情報は2C LIFE 株式会社が運営するインターネットサイトを通じて情報発信される。「いいもの」をつくるための「いいひと」(建築家、工務店) と「いい建材・部品」(メーカー) の情報が2C LIFEサイトにアップされ、住まい手のニーズに対応する。
 内容的には、専門家などへのインタビューなどをはじめとする各種コンテンツにより、スペックにとどまらない、「長期優良」をめぐるさまざまな考え方、スタンスを取り上げて、その概念をさらに豊かなものへと鍛え上げるとともに、その周知・普及に寄与する。
 さらに、長期優良住宅の海外への普及も視野に入れた国際的組織の拡充も試みる。今後とも成長を続ける海外市場に対してわが国の建築関連産業が進出するための戦略も研究会において開発され外部に発信される。わが国の建築関連企業はその高い技術力によって国内にとどまらず広く国外にも進出している。しかしながら、長期優良住宅を実現するための「いいひと」や「いい建材・部品」についての情報はそれほど広く海外に流布しているわけではない。また長期優良住宅そのものについても、その海外への情報発信はほとんど見られない。われわれはこの分野でも貢献したいと考えている。

●今後の予定について

 長期優良住宅の先導的モデル事業に当社が応募した事業提案を採択頂き感謝するとともに、その事業趣旨を充足すべく、精一杯努力する所存である。
 我が国においては、住まい手や事業主が建物を建築するとき、機能性・耐久性は評価するものの、高いデザイン性を兼備した長期優良住宅が、まだ未成熟であるという認識をもっている。一方、現在の建築関連業界は経済情勢の悪化によりマーケットが縮小し、価格競争・仕事量の減少という厳しい状況にさらされている。そのため、設計者、施工者、建材・部品メーカーは個別に激しい合理化・コストダウンなど、企業の存続を賭けた努力を強いられている。
 このような状況を踏まえて、当社は建築家・研究者等の建材・部品の目利き集団による選別作業を通じた、あらゆる関係者の方々に分かりやすく、使いやすい情報プラットフォームを構築し、関係者相互のオープンなコミュニケーションの場を提供することにより、国富としての建築物が、目指すべき長期優良住宅として住まい手や事業主に提供される環境づくりに貢献したいと考えている。
平成21年度 第1回 長期優良住宅先導的モデル事業紹介
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