平成21年度 第1回 長期優良住宅先導的モデル事業紹介
QRCの良質リノベーション事業─ホームインスペクション導入による、既存住宅リノベーション工事から流通までの管理システム─
良質リフォームの会
〒163-1062
東京都新宿区西新宿3-7-1 新宿パークタワー802
東京都新宿区西新宿3-7-1 新宿パークタワー802
●基本コンセプトについて
良質リフォームの会 (会長:高田勝一郎、以下QRC) では、既存住宅の経済的な資産価値を維持・向上させ健全な流通市場を形成していくために、単にリフォーム業者が設計施工するだけではなく、第三者による公正な住宅診断・施工点検 (インスペクション) と、QRCによるリフォーム履歴の一元管理をセットにした「良質リノベーション事業」の開発に着手した。
●先導的な提案の内容について
QRCにおけるリノベーション
住宅のリフォームは、スケルトン (構造体) 部分とインフィル (内外装・設備・間取り) 部分がある。インフィルをもう少し細かく見ると、室内に表出するインテリア部分と、住宅の機能を支える裏面に隠れたインフラ部分に分かれる。
インテリアは壁・床・天井、照明、家具、窓回り、住宅設備などで、個人の考え方によって千差万別の選択があり得る。費用も個人の趣味嗜好により大きく左右され、物理的にも心理的にも比較的寿命が短い。また容易に変更が可能で、客観的な経済価値を算定することが難しい。
一方、インフラ部分は給排水、エネルギー配管、照明・情報システムの配線、防災システム等で大半は目に見えないところに隠蔽されている。重視されるのは機能であって、個人の趣味嗜好に左右される要素は少なく、機能が決まれば費用の算定が比較的容易で、経済価値を算定しやすい。
インフラ部分の技術は日進月歩で、既存住宅が経済価値を持つためには、最新のインフラ設備に取り替える必要がある。
住宅市場において評価される経済的な資産価値をリフォーム物件に持たせるために、スケルトンの耐久・耐震性に加えて住宅の機能を支えるインフラについて調査・評価し、必要に応じて補強あるいは最新機能への更新した上、新たな性能について保証するリフォーム工事をQRCでは「リノベーション」と呼称する。(ただし集合住宅の共用部については現時点で事業対象には含まず将来的に取り組むべき課題として保留する。)
内容
自宅をリフォームする場合にしろ、既存住宅を購入してリフォームするにしろ、経済的な資産価値を維持・向上させるためのリフォームが可能か否かについて施主が判断することはきわめて難しい。リフォーム業者や不動産業者の勧めが客観性を持っているのかどうかも良くわからない。特に構造体やインフラ部分の評価は素人には不可能である。
このため、販売や工事業者ではない専門的な第三者に判断してもらうのが一番安心であると考える。計画時点に留まらず、施工段階や竣工時にも、第三者がチェックしてくれればなお安心である。
これらのチェック体制を「インスペクション」と呼称し、QRCが提携するインスペクション企業 (日本インスペクター協会所属) によるインスペクションを「良質リノベーション事業」のセットメニューとして組み込み、施主にインスペクション企業と契約していただく。
設計・施工は、QRC所属の優良なリフォーム企業の中から施主に選択していただき実行する。
さらに実施したリフォームの内容、とりわけ目に見えないスケルトンの補強工事、インフラの刷新工事について工事履歴を一括して保管管理するメニューも本事業に組み込む。このことにより次回以降のリフォームを適切に実行するための資料が整うと同時に、誰でもいつでも当該住宅の資産価値を客観的に把握できることから、市場での流通を円滑に行なう体制整備につなげていくことができる。
住宅履歴の内容・フォーマットの統一を通じて、インスペクションや、設計・施工内容の質的レベルを担保し、「良質リノベーション事業」全体の舵取りを行なっていく考えである。
住宅のリフォームは、スケルトン (構造体) 部分とインフィル (内外装・設備・間取り) 部分がある。インフィルをもう少し細かく見ると、室内に表出するインテリア部分と、住宅の機能を支える裏面に隠れたインフラ部分に分かれる。
インテリアは壁・床・天井、照明、家具、窓回り、住宅設備などで、個人の考え方によって千差万別の選択があり得る。費用も個人の趣味嗜好により大きく左右され、物理的にも心理的にも比較的寿命が短い。また容易に変更が可能で、客観的な経済価値を算定することが難しい。
一方、インフラ部分は給排水、エネルギー配管、照明・情報システムの配線、防災システム等で大半は目に見えないところに隠蔽されている。重視されるのは機能であって、個人の趣味嗜好に左右される要素は少なく、機能が決まれば費用の算定が比較的容易で、経済価値を算定しやすい。
インフラ部分の技術は日進月歩で、既存住宅が経済価値を持つためには、最新のインフラ設備に取り替える必要がある。
住宅市場において評価される経済的な資産価値をリフォーム物件に持たせるために、スケルトンの耐久・耐震性に加えて住宅の機能を支えるインフラについて調査・評価し、必要に応じて補強あるいは最新機能への更新した上、新たな性能について保証するリフォーム工事をQRCでは「リノベーション」と呼称する。(ただし集合住宅の共用部については現時点で事業対象には含まず将来的に取り組むべき課題として保留する。)
内容
自宅をリフォームする場合にしろ、既存住宅を購入してリフォームするにしろ、経済的な資産価値を維持・向上させるためのリフォームが可能か否かについて施主が判断することはきわめて難しい。リフォーム業者や不動産業者の勧めが客観性を持っているのかどうかも良くわからない。特に構造体やインフラ部分の評価は素人には不可能である。
このため、販売や工事業者ではない専門的な第三者に判断してもらうのが一番安心であると考える。計画時点に留まらず、施工段階や竣工時にも、第三者がチェックしてくれればなお安心である。
これらのチェック体制を「インスペクション」と呼称し、QRCが提携するインスペクション企業 (日本インスペクター協会所属) によるインスペクションを「良質リノベーション事業」のセットメニューとして組み込み、施主にインスペクション企業と契約していただく。
設計・施工は、QRC所属の優良なリフォーム企業の中から施主に選択していただき実行する。
さらに実施したリフォームの内容、とりわけ目に見えないスケルトンの補強工事、インフラの刷新工事について工事履歴を一括して保管管理するメニューも本事業に組み込む。このことにより次回以降のリフォームを適切に実行するための資料が整うと同時に、誰でもいつでも当該住宅の資産価値を客観的に把握できることから、市場での流通を円滑に行なう体制整備につなげていくことができる。
住宅履歴の内容・フォーマットの統一を通じて、インスペクションや、設計・施工内容の質的レベルを担保し、「良質リノベーション事業」全体の舵取りを行なっていく考えである。
●今後の予定について
先ず施工するリフォーム企業における「リノベーション工事 (インフラの刷新工事・保証を伴うリフォーム)」の品質を決め、全企業が一定のレベルに達するような研修・教育を行なう。(21年度)
同時にインスペクションの内容を詰めるとともに、主旨に賛同するインスペクション企業・不動産仲介企業と提携する。(21、22年度)
次にリフォーム工事に関して、何をどのように資料を残し、保管するかの検討を行なう。(22、23年度)
インスペクションや住宅の履歴保管、さらに住宅におけるインフラ工事の重要性について生活者や関連業界にPRしていく。(21〜23年度)
施主との契約内容、契約方法の詳細についてつめる。(22、23年度)
各段階において、インスペクション企業や不動産仲介企業と情報交換し、健全な既存住宅の市場形成に貢献しているかをチェックし、必要な軌道修正を図りつつ推進する。
同時にインスペクションの内容を詰めるとともに、主旨に賛同するインスペクション企業・不動産仲介企業と提携する。(21、22年度)
次にリフォーム工事に関して、何をどのように資料を残し、保管するかの検討を行なう。(22、23年度)
インスペクションや住宅の履歴保管、さらに住宅におけるインフラ工事の重要性について生活者や関連業界にPRしていく。(21〜23年度)
施主との契約内容、契約方法の詳細についてつめる。(22、23年度)
各段階において、インスペクション企業や不動産仲介企業と情報交換し、健全な既存住宅の市場形成に貢献しているかをチェックし、必要な軌道修正を図りつつ推進する。