平成21年度 第1回 長期優良住宅先導的モデル事業紹介

○家づくりの考え方
　「地球環境にやさしく60年以上安心して快適に住み続けることのできる住まいを提供する」というセキスイハイムグループの事業理念のもとに、1) 建物の基本性能および邸別最適化から、2) 維持管理、3) 流通促進に至るまで、「住宅のライフサイクル全般にわたる長期利用システム」を提供することが基本的な考え方である。
1) 建物の基本性能および邸別最適化=[家づくりシステム]
基本設計　→　邸別設計　→　生産・施工
2) 長期にわたる良質な住宅の維持管理=[長期利用サポートシステム]
P:メンテナンスプログラム、D:お知らせ、省エネコンサルティング、C:定期点検、A:補修・部品交換・リフォーム
3) 優良ストックの流通促進=[優良流通システム]
ステージ変化対応:査定、住替、買取、建替、移築

○街づくりの考え方
　「家の集合を街にするのではなく、街をつくり、街にあった家をつくり、街にふさわしいコミュニティを育む」という街づくり思想のもとに、長く住み継ぐことができる住民主体の街づくりを目指す。

○街の統一感づくり
　明石/高丘は昭和40年から50年代の初めにかけて、土地区画整理事業により計画的に開発されたゾーンで、中低層の良好な住宅地が形成されている。
　この中にあって希少な大規模開発により、まとまりのある街づくりの可能性がもたらされ、街と一体となった長期優良住宅モデルをここで作りたい、というのが本提案の主旨である。

1. 安心・安全な街づくりへの土地利用計画
2. 緑を豊かに保つための市との緑地協定
3. プロムナードとなる公園、家々の前庭のコミュニティガーデン

○街づくりサポートシステム

1. コモンズワークショップの開催
   　住民がガーデニングに積極的に取り組み、それをきっかけに相互に交流を深めていく仕掛けであり、ガーデンプランナーを起用し、街のシンボルとなる公園のデザインから区画ごとの庭のイメージづくりなど、住まう人たちが主役となり、街づくりに参画してもらう。
2. 定期的なまちなみ景観評価
   　(社) プレハブ建築協会作成の「まちなみ景観調査シート」を使用した定期的なまちなみの景観評価により、維持管理状態の把握と改善箇所の発掘・改善を行う。

○家づくりと街づくりのサポートシステム連携
　長く住まう、また住み継いでいただくため、住宅・街ともにサポートシステムは、相互に連携しながら、P (計画)、D (実行) C (評価)、A (改善) のサイクルを循環させるようにし、継続的にスパイラルアップさせていく。

　街と一体となった長期優良住宅モデルの構築を目指し、シンボル公園や花をキーワードに住民同士が協力し合って、自らが豊かなコミュニティ形成を図っていただく。そして住宅履歴書の作成を街に広げ、「街の履歴書づくり」をサポートする。このような取り組みが周辺の既存住宅地への刺激となり、広く普及拡大することにより、地域全体として長く住まうための良いまちなみづくり、資産価値向上に寄与させたい。