平成21年度 第1回 長期優良住宅先導的モデル事業紹介

「ガーデンテラス泊山崎で採用した」長期優良住宅の3要件
　住宅が長期的に利用され価値を持つためには、住宅単体の性能だけでなく、まちなみ・住環境の要素が非常に重要である。良好なまちなみ・住環境は、連続する佇まい等による調和が快適感を人々に与えるとともに、長くその価値を維持したいという意欲を誘発する。そのためには、目指すべきまちなみ・住環境の目標の設定、そのための方法 (取り組み・ルール)、長期にわたる維持管理体制等を考える必要がある。私たちアサヒグローバルは、住宅団地における提案を住文化に調和したデザインの提案のほか、まちなみ・住環境の維持管理の方法等を重視し、事業者が街路・公園・宅地等のデザインを行い整備、建築協定等により個々の住宅の形態や外構のルールを定め、管理組合等の仕組みを導入することにより、住宅団地の住環境を含めた住宅を、より長期にわたり維持すべく具現化した。
　近代以降の欧米で開発され現代史まで経年して資産価値を高めてきた事例調査と、それらの住宅地経営の思想及び経営管理技術の原点は、E・ハワードの「ガーデンシティ」の3点に集約され、それが現代欧米の資産形成の実現に寄与している「持ち家住宅地経営」にも生かされている。
　
イ・　ニューアーバニズムによる住宅地計画
　居住者の嗜好にあって、帰属意識「アイデンティティ」の持てるマスタープランに基づき、それを確実に実現する建築ガイドラインを持った住宅地として経営されること。
　
ロ・　住宅所有者による自治政府による住宅地経営
　住宅地は、住宅所有者全員の直接参加による一元的な経営管理法人 (住宅地管理協会) の下で、必要な費用負担に基づいて、住宅地開発業者が事業完了後は、住宅地管理支援団体となって、協会の裏方として専門的な経営支援を行う。
　
ハ・　住宅地経営管理者間に於ける民事契約約款 (憲法及び行政府)
　住宅地は、住宅地管理協会と住宅地所有者との間で、規約違反に対して罰則を適用する。
　民事契約を公正証書による管理約款を「契約自由の原則」(民法) に基づき締結する。

イ.	住宅地内は完全な歩行者空間として、自動車を視覚的にも見えなく、[水の流れ、蛍が飛ぶ公園]を囲んだ英国ガーデンサバーブのビジョニングによるレンガ外壁の住宅地とする。「まちなみ・住環境マスタープラン」に対応した「建築ガイドライン」に基づく建築に限って建築すると、ともに恒久的な住宅地管理を行う。
ロ.	住宅所有者全員の直接参加による住宅地管理協会を、管理法人「ガーデンテラス泊山崎住宅地管理協会 (GTTYHOA)」としてコミュニティの自治統治組織を結成しコミュニティの経営管理を行う。
ハ.	住宅地管理協会、住宅所有者、住宅開発業者 (事業完成部分に対する管理支援機構となる) との間で締結する「ガーデンテラス泊山崎住宅地管理基本契約約款」により、コミュニティの統治 (行政) を行う。
二.	住宅地の中央には、全ての住宅から等しく利用することのできる生活文化公園を計画し、文化的な景観を有し、居住者の生活を豊かにする公園として形成する。居住者にとって共有の住宅地に囲われた生活文化公園は、子どもたちが安心して遊ぶことができるとともに、この住宅地の居住者が友達を招き美しい後援の空間を享受するための共有財産である。公園全体としての統一的なデザインテーマで有機的な一体的な公園にまとめ、また各住宅別にも環境共生チェックリストに適合するように設計する。
ホ.	まちなみ景観への配慮 建物外観と外構の建築ガイドライン・素材を統一し、ハンギングフラワー・バスケット等で“まちなみ”に彩りを与え、周辺環境に調和する設計をし、外構において道路境界には生垣・芝等のオープン外構を採用し、地域景観への配慮を行う。また中央公園による地域への積極的コミュニティスペースの設置を図る。
へ.	長期にわたる維持管理に、公園を含め、住宅の外壁及び屋根は、基本的に住宅地の景観の担い手であることから、その維持管理が確実に行われるように、建設時点から、長期維持管理修繕計画によって、住宅地経営主体である管理法人主体の元で、一元的に行われる。そのために必要な費用は、集約的に対応されるため、割安価格で行われるとともに、毎月の管理費用において計画的に徴収して積み立てる。

1:	地域性にあった (地震) 明確化“住宅性能表示 (構造の安定3等級)”された基本性能の周知
2:	地球環境にやさしい、明確化“住宅性能表示 (温熱環境4等級/3地域)”された省エネルギー住宅の推進
3:	まちなみを含めた持続可能な住環境の提供 (結果 / 社会資産となる)
4:	まちなみを含め長期に維持管理が可能とするシステム構築