平成21年度 第1回 長期優良住宅先導的モデル事業紹介

　住まいが長く住み続けられるためには、住まいが長く地域に愛され、住まい手が自らの住まいに愛着を持つ事が必要である。ウッドワンは、住まいの品質担保のために『WAS200』という家づくり・家まもりのトータルサポートシステムを構築し、住まい手の愛着の醸成のために地域活動を主体とした『家楽倶楽部』を運営していく。日本各地の地域工務店が元気であり続け、長期にわたり住まいの価値が維持されていくために、これらのプログラムで応援していく。

　地域の特性を踏まえて建設された住宅を、その地域に根ざした工務店・職人・住まい手が地場でメンテナンスしないと長期にわたる維持管理は不可能との認識の上で、ウッドワンは住まい手と、地域の工務店・設計事務所・プロ職人集団との出会いとふれ合いの場をコーディネイトし、人間関係を深める事により、住まい手が愛着を持って自らも維持管理に参加していく環境を構築する。これを通じて地域の生業・生態系の維持再生 (地域の職人の手仕事を担保して技術を継承) と地域に根付いた街並みを維持する。
　
1. 家づくりネットワーク
　住まい手・認定工務店・地域認定設計事務所のトライアングルをコーディネイトし、住まい手参加の地域に根付いた家づくりを支援する。
　
●ウッドワン認定工務店制度 (図中 (1))

• 地域工務店への住宅長寿命化技術・維持保全計画提供による品質確保
• 同一エリア内認定工務店の相互補完による、住宅着工から完成、維持保全にいたるまでの住まい手への安心提供

●ウッドワン認定設計事務所 (図中 (2))

• 地域設計事務所への住宅長寿命化技術提供による、地域特性を活かした上での設計品質の確保

2. 家まもりネットワーク
　住まい手・認定工務店・チームTAKUMI (地域のプロ職人集団) のトライアングルをコーディネイトし、住まい手自らも楽しみながら維持管理に参加する環境を構築する。
　
●長期維持保全プログラムと、住まい手の家まもりプログラムの融合

• 住宅性能評価に基づいた長期にわたる維持保全計画に、住まい手の家まもりプログラムを組み込み、『代々長持ち住宅　長期維持管理計画・維持管理ガイドライン』を策定

●家楽倶楽部 (イエラクラブ) (図中 (4)) 1) 認定工務店と共同での住まい手へのセルフメンテナンス情報発信と実施確認

• 自主点検手帳 (長期維持管理計画、セルフメンテナンスガイドライン/チェックシートを含む) を提供。
• メンテナンス情報をタイムリーに発信
• 住まい手の自主点検状況は、認定工務店、ウッドワン両者にて確認

2) 家楽セミナー…住まい手による家まもり、それをバックアップする地域の認定工務店・プロ職人
　地域の認定工務店と共同で地域のプロ職人集団による『チームTAKUMI』を結成、長期にわたる点検・メンテナンス体制を整備、さらに住まい手自らも維持保全に参画できる環境を構築する。

• 全国42箇所のWAS200情報プラザにて認定工務店主催の家楽セミナーを開催。
• 住まい手が出来る仕事と職人専門の仕事とを明確化。
• 自ら出来る仕事を直接『チームTAKUMI』から学ぶことで、セルフメンテナンスへ誘導。
• 『チームTAKUMI』は、住まい手に対しメンテナンス技術指導と合わせて、地域に根付いた街並みの維持を啓発。
• 修繕履歴の保管方法・利用方法の指導・啓発。

　地域の生業・生態系の維持再生。(地域の職人の手仕事を担保して技術を継承)

3. 住宅品質担保のための、ウッドワン情報一元化システム (ONE’S NET) を中心とした情報連携 (図中 (3))
　意匠設計・構造設計・積算・プレカット・工程管理までをデータ連動させ各工程間の情報整合性を確保し、それと共に詳細積算データに基づく部品レベルの明細データを履歴保存することにより維持管理での活用を容易とする。

　本モデル事業では、共同提案事業者として申請した地域工務店様を中心に実施していく。ウッドワンはこれをサポートする立場から、長期優良住宅の普及・啓発に貢献していく。