長期優良住宅 Web

平成21年度 第1回 長期優良住宅先導的モデル事業紹介

平成21年度 平成20年度
長期優良住宅先導的モデル事業とは? 平成21年度 第1回長期優良住宅先導的モデル事業紹介 平成21年度 第2回長期優良住宅先導的モデル事業紹介 第1回超長期住宅先導的モデル事業紹介 第2回超長期住宅先導的モデル事業紹介 REPORT NEWS

ミサワホーム長期優良住宅『育てる住まい (木質/木造軸組/鉄骨) - 21』

ミサワホーム 株式会社
〒163-0833
東京都新宿区西新宿2-4-1 新宿NSビル16階

●基本コンセプトについて

 本提案には、「育てる住まい」という共通のコンセプトに基づき木質系住宅、木造軸組住宅、鉄骨系住宅の3つの工法に関する提案が包含されている。
 ミサワホームでは今回の提案応募にあたり「住宅=資産価値」として捉え、前回採択された長期利用に有効な提案を踏襲した上で、更なる資産価値を高めるための仕組みを拡充させた。具体的には将来の買取りをシステム的に担保することで一般的な住宅よりも減価償却のスピードを低減し、加えて、賃貸併用や店舗付などの収入型住宅への用途変更や多様なライフスタイルの居住形態の変化に柔軟に対応できるような措置を新築時に予め講じておく提案とした。

●先導的な提案の内容について

<耐久性>
 耐久性については木質系・鉄骨系それぞれの工法において当社が長年培ってきた独自の技術をベースとしている。木質系住宅では木材を劣化環境におかないことを主眼に、外壁二重防水工法+外壁通気工法、構造体パネルの含水率15%以下とする管理、及び防湿対策等を行う。また、しろ蟻対策として無公害防蟻工法を採用している。さらに、建築金物についても原則として劣化軽減策等級3相当の防錆措置を行っている。木造軸組住宅では、外壁通気工法を標準化し、耐久性の高い基礎、土台、防腐・防蟻対策、並びに防水仕様の強化を図っている。鉄骨系住宅では、100年を超える「高耐久構造体防錆仕様+外装材」を標準化し、しろ蟻対策としての無公害防蟻工法も採用している。
 
<耐震性>
 耐震性は、性能表示の耐震等級2以上を基本とし、木質系住宅については『長期の耐震性維持』と『間取り変更の容易性』を両立させるために、独自の構造耐力壁適正配置システム (ブロック・チェック・システム) を用いて安全を確認している。また地盤調査報告書は、ミサワホームの地盤情報システムに基づく豊富な近隣データーを参照して、地盤判定資格者 (社内認定資格者) により作成され、お客様に提示する。
 鉄鋼系住宅においても、詳細は一部異なるが木質系住宅と同様な提案とした。
 木造軸組住宅では、大地震時の構造体の損傷軽減のため制震装置を採用する。制震装置に用いる高減衰ゴム製のダンパーは、劣化促進試験により100年相当の耐久性を確認しているが、交換が必要となった場合でも容易に対応できるようダンパー部をユニット化している。
 
<その他の技術的提案>
 良質な居住空間の確保については、木質系、鉄骨系住宅においては、ともにその工法の持つ優れた構造耐力性を活用した「大空間」を平面的・立体的に確保し、変更が容易な間仕切り壁等を用いることによりライフスタイル及び家族構成の変化に柔軟に対応できることを提案した。
 また、省エネルギー性については次世代省エネ基準を超える断熱・気密仕様とした上で、木質系住宅では自然の風の力を生かしたパッシブ省エネ (微気候デザイン設計) を採用した。
 
<維持保全計画>
 維持保全計画については前回提案と同様、お客様と共に維持管理のPDCAを回し、総合的、持続的にサポートする「新・お客様サポートシステム」を提案した。お客様専用Web (オーナーズクラブ) によるDIY・維持管理情報の提供に加え、今回は新たに長期使用製品安全点検制度に該当する製品の所有者に対する「保守点検」等に関する情報発信 (啓発・警告等) の実施提案を追加した。
 また、従来の点検制度、保証制度 (保証延長・再保証) に設定していた最長期間の制限を撤廃し、点検、維持管理のPDCA、耐久診断、耐久工事を持続することにより、住宅が存続する限り、点検・保証が継続可能な制度への改定も行う。
 
<記録の作成および保存等・流通促進等>
 ミサワホームの建物は全て、「住宅履歴情報管理システム (MECIA)」によって基本情報・契約図面・工事・維持管理書類等がデータとして作成・保存・活用・開示される。
 「流通サポートシステム」として買取物件をリフォームし、優良ストック住宅 (SumStock) として売却したり、一般社団法人移住・住みかえ支援機構 (JTI) による新築建物の「移住・住みかえ支援適合住宅制度」、既存住宅の「事前建物診断証明書制度」を活用した終身借り上げの実施など、お客様の「売りたい」「貸したい」というご要望に多様に対応できる流通促進システムを提案した。
 
<その他の先導的取組>
 木質系住宅と鉄骨系住宅においては、将来の相続・転売・賃貸など入居者の入れ替わりによる住宅の使用形態の変化に柔軟に対応できるよう、基礎から小屋裏までの連続した界壁の設置を容易とするよう下記の対策等を行う。
(1) 基礎は予め界壁設置を考慮した計画とする
(2) 界壁で区画される各住戸領域内に対して各々1カ所以上の床下点検口を設置する
(3) 将来界壁となる可能性がある隠蔽部 (天井裏) の壁等については新築時に界壁仕様とする
(4) 区画後の出入りを考慮した玄関位置計画や住戸区分ごとの配管・配線設計を行う

●今後の予定について

 提案内容を盛り込んだモデル住宅を建設し、制度の趣旨に沿って、広く一般に向けミサワホームの長期住宅モデルを公開していく予定。
平成21年度 第1回 長期優良住宅先導的モデル事業紹介
Top Page 平成21年度 第1回 長期優良住宅先導的モデル事業紹介 INDEX