平成21年度 第1回 長期優良住宅先導的モデル事業紹介
三井ホーム「暮らし継がれる家LM-120」先導的モデル住宅
三井ホーム 株式会社
〒160-0023
東京都新宿区西新宿6-24-1 西新宿三井ビル17階
東京都新宿区西新宿6-24-1 西新宿三井ビル17階
●基本コンセプトについて
三井ホーム「暮らし継がれる家LM-120」先導的モデル住宅では、ツーバイフォー住宅において多分野にわたる総合的な提案に加え、維持管理流通に関してさらに充実した提案を行っている。
ツーバイフォー住宅は、19世紀に北米で生まれ、進化してきた工法である。北米はもとより日本を含め、ヨーロッパ、オーストラリア、ニュージーランド等でもその性能は高く評価され、現在では、住宅のグローバルスタンダードとなっており、100年を超える長寿の住宅も数多く現存している。これは主な基本構造の構成部材が国際規格材であり、長期にわたって同一品質の構造材料を供給できることによるものであるため、補修や増改築も容易である。また、2×4材をはじめとする規格材は6種類と種類が少なく、複雑な継手・仕口を排除し、接合のほとんどがくぎ、金物で接合され、施工に関する性能が標準化あるいは単純化されているなど、合理的な工法であるため、均質な性能を持つ住宅を長期にわたって建設することが可能だ。
今回の三井ホーム「暮らし継がれる家LM-120」先導的モデル住宅の申請においては、ツーバイフォー住宅が持つ基本的な性能にプラスして「住宅の長寿命化に資する新しい技術の進展に寄与する」点として、構造躯体の耐久性、内装・設備の維持管理容易性、住宅の耐震性や変化に対応できる良質な居住空間等について先導的な提案を行っているが、その一部を紹介する。
ツーバイフォー住宅は、19世紀に北米で生まれ、進化してきた工法である。北米はもとより日本を含め、ヨーロッパ、オーストラリア、ニュージーランド等でもその性能は高く評価され、現在では、住宅のグローバルスタンダードとなっており、100年を超える長寿の住宅も数多く現存している。これは主な基本構造の構成部材が国際規格材であり、長期にわたって同一品質の構造材料を供給できることによるものであるため、補修や増改築も容易である。また、2×4材をはじめとする規格材は6種類と種類が少なく、複雑な継手・仕口を排除し、接合のほとんどがくぎ、金物で接合され、施工に関する性能が標準化あるいは単純化されているなど、合理的な工法であるため、均質な性能を持つ住宅を長期にわたって建設することが可能だ。
今回の三井ホーム「暮らし継がれる家LM-120」先導的モデル住宅の申請においては、ツーバイフォー住宅が持つ基本的な性能にプラスして「住宅の長寿命化に資する新しい技術の進展に寄与する」点として、構造躯体の耐久性、内装・設備の維持管理容易性、住宅の耐震性や変化に対応できる良質な居住空間等について先導的な提案を行っているが、その一部を紹介する。
●先導的な提案の内容について
構造躯体の耐久性では、様々な部位に高い防水・防湿性能をもつ仕様を採用している。床下対策として、換気効率を品確法基準より10%向上させた「土台スペーサー」を用い、床下の環境を改善した。壁合板等に用いるCN釘、建物の外部に面した構造用金物などを耐久性の高い仕様とした。
変化に対応できる良質な居住空間では、建物最外周で断熱層を構成し、高い断熱性・気密性をもつオリジナルの屋根断熱パネル (DSパネル) 仕様を入れた。DSパネルを用いることで、未利用空間である小屋裏をロフトや勾配天井を設けた開放的でゆとりのある居住空間とすることができる。主要居室の躯体天井高さを十分に確保することで、ライフスタイルの変化に伴う内装・設備の更新、特にリフォーム時の配管・配線スペースの確保が床や天井を二重にすることで容易に施工でき、かつ居室の天井高さも十分に確保することが可能となる。また、高効率の熱交換型換気・全館空調システムや高効率給湯器を採用することで居住者の快適性を向上させると同時にCO2排出量の削減にも寄与することができる。
次に、維持管理流通強化部門において、「履歴情報の整備・保管、的確な点検修繕のための体制整備」等として、維持管理体制の整備や居住者の維持管理を誘導する仕組み等の提案を行ったので、その一部を紹介する。
「LM-120システムで」は、外装仕様の耐久性を向上させ、足場の設置を要する大規模な「10年目」の外装メンテナンス及びライフサイクルコストの低減を図る。その結果、建築主の負担が軽減し、定期的かつ継続的に手入れされた建物を増やしていくことができる。品質向上を図る外装仕様は、屋根葺き材、外壁仕上げ材の主な外装のほか、それらの副資材、土台水切り板金、雨樋等できるだけ細部まで配慮をした。
「Good Stock (グッドストック)」では、構造躯体の長期保証「20年保証システム」や「60年点検システム」(キープウェル)に加え、住宅履歴情報と主要部資材供給情報などを電子データで一括保存・管理するシステム (MLCM) を整備した。建物売却などによる居住者変更後においても、建築時の建物情報や点検・メンテナンス情報を確実に保存することができ、点検やリフォーム、補修の履歴が随時参照可能となるため、建物の長期的維持管理に有効に利用することができる。また、住み替え支援など既存住宅の流通支援として、建物売却時に指定 (有料) の建物診断に基づくメンテナンスの実施により、以後10年間の構造躯体の再保証を行う「リ・ブライト」と、20年保証システム対象の建物売却時に指定 (有料) の建物診断に基づくメンテナンス工事を実施することにより、建物価値を反映した独自査定の買取保証を行う「売却安心システム」の提案も行っている。
このように、住宅のグローバルスタンダードであるツーバイフォー建物の高い基本的性能に、以上に挙げた「いいものをつくってきちんと手入れして長く大切に使う」ための先導的な要素を取り入れ、長期にわたり循環利用できる良質な住宅ストックを供給できると考えている。
変化に対応できる良質な居住空間では、建物最外周で断熱層を構成し、高い断熱性・気密性をもつオリジナルの屋根断熱パネル (DSパネル) 仕様を入れた。DSパネルを用いることで、未利用空間である小屋裏をロフトや勾配天井を設けた開放的でゆとりのある居住空間とすることができる。主要居室の躯体天井高さを十分に確保することで、ライフスタイルの変化に伴う内装・設備の更新、特にリフォーム時の配管・配線スペースの確保が床や天井を二重にすることで容易に施工でき、かつ居室の天井高さも十分に確保することが可能となる。また、高効率の熱交換型換気・全館空調システムや高効率給湯器を採用することで居住者の快適性を向上させると同時にCO2排出量の削減にも寄与することができる。
次に、維持管理流通強化部門において、「履歴情報の整備・保管、的確な点検修繕のための体制整備」等として、維持管理体制の整備や居住者の維持管理を誘導する仕組み等の提案を行ったので、その一部を紹介する。
「LM-120システムで」は、外装仕様の耐久性を向上させ、足場の設置を要する大規模な「10年目」の外装メンテナンス及びライフサイクルコストの低減を図る。その結果、建築主の負担が軽減し、定期的かつ継続的に手入れされた建物を増やしていくことができる。品質向上を図る外装仕様は、屋根葺き材、外壁仕上げ材の主な外装のほか、それらの副資材、土台水切り板金、雨樋等できるだけ細部まで配慮をした。
このように、住宅のグローバルスタンダードであるツーバイフォー建物の高い基本的性能に、以上に挙げた「いいものをつくってきちんと手入れして長く大切に使う」ための先導的な要素を取り入れ、長期にわたり循環利用できる良質な住宅ストックを供給できると考えている。
●今後の予定について
今後は、本モデル事業を全国的に展開し、さらに長期優良住宅のコンセプトをより広く普及・定着させていくために、リーフレットの配布やホームページへの情報公開等も行っていく。また、より一層の住宅の品質・性能向上と長寿命化に関する技術開発を行い、世代を超えて循環利用される社会的資産としての住宅ストックの形成を目指していく。