平成21年度 第1回 長期優良住宅先導的モデル事業紹介
木造ドミノ住宅
木造ドミノ研究会
〒189-0014
東京都東村山市本町2-22-11
東京都東村山市本町2-22-11
●基本コンセプトについて
木造ドミノ住宅は、東京都の東村山市本町地区プロジェクト『広くて質が良く低廉な戸建住宅の建設を行う「実証実験」コンペ』から生まれたシステム。構造に使われる柱が再生産される70年間快適に住み続けられ、山が循環できる家づくりを考えた。
地域工務店だけができる「いえもり」をハード、ソフトの両面で展開。「いえもり」とは家をつくり守ること、地域の気候風土文化を活かした地域工務店の家づくりである。地域の林業や建材商店、職人や工務店、住まい手らの地域のネットワークで家を守る。長期に渡り快適に住み続けるために、物理的寿命 (耐久性) と社会的寿命 (耐用性) を考え、耐久性・耐震性・温熱性に優れた『架構 (S)』と社会や住まい手の変化に柔軟に対応できる更新しやすい『しつらい (I)』に分けて考えることを提案。
自然の摂理に素直でエネルギー消費量の少ないパッシブな家をつくる。『架構』を残したまま『しつらい』を更新できるので、長期に渡り庭木が残り町並みが保全される。
住まい手は、住まい方教室で日常の住まいの手入れ方法を学び実践し、自ら家を守る。履歴記録の作成を行い「いえもり」が更新可能な電子データとして記録を集約、保全し任務を指導助言します。
このシステムが認められ「地域住宅計画賞」「エコビルド大賞」「グッドデザイン賞」の大きな賞も頂き普及・告知に努めてきた。
地域工務店だけができる「いえもり」をハード、ソフトの両面で展開。「いえもり」とは家をつくり守ること、地域の気候風土文化を活かした地域工務店の家づくりである。地域の林業や建材商店、職人や工務店、住まい手らの地域のネットワークで家を守る。長期に渡り快適に住み続けるために、物理的寿命 (耐久性) と社会的寿命 (耐用性) を考え、耐久性・耐震性・温熱性に優れた『架構 (S)』と社会や住まい手の変化に柔軟に対応できる更新しやすい『しつらい (I)』に分けて考えることを提案。
自然の摂理に素直でエネルギー消費量の少ないパッシブな家をつくる。『架構』を残したまま『しつらい』を更新できるので、長期に渡り庭木が残り町並みが保全される。
住まい手は、住まい方教室で日常の住まいの手入れ方法を学び実践し、自ら家を守る。履歴記録の作成を行い「いえもり」が更新可能な電子データとして記録を集約、保全し任務を指導助言します。
このシステムが認められ「地域住宅計画賞」「エコビルド大賞」「グッドデザイン賞」の大きな賞も頂き普及・告知に努めてきた。
●先導的な提案の内容について
低炭素社会を築くために、太陽熱や光や風や地熱といった自然エネルギーを活用する。S&I住宅の室内温熱環境を担保するためには、緩やかな全館暖房が不可欠で、実際『むさしのiタウン (東京)』に入居済みの25世帯の過半数の住宅でエアコンを設置せずに生活している。
『合理的な加工・設備システム』
木造ドミノの架構は、プレカット部材による軸組み工法のため誰でも容易に取り組めメンテナンスが可能。耐力壁を整理し外周部のみに集めたところに高い先導性がある。外壁面や床面に剛性の高い架構としている (モノコック構造)。結果として、室内空間に必要な構造部材は1〜2本の大黒柱のみで、自由に間取り変更や設備変更が可能。大黒柱は柱勝ちで横架材の圧縮変形の影響を受けない。自由度の高い大空間は、生活の変化に柔軟に対応でき、住宅の社会的寿命を延ばす。間仕切りの耐力壁がないので基礎も狭雑物がなく、設備壁を設け構造躯体から設備を分離したことで、設備の点検・更新・変更が容易にできる。外周壁に長押状の配線ダクトを設け、電線・通信線の点検・追加・更新が容易にできる。真のS&I実現には、間仕切壁だけではなく、自由な設備・電気の変更が必須。
『家守りと住まい手の意識向上』
しっかりつくってきっちり管理しないと快適に永く住み続けることはできない。人々が住まいを慈しみ、地域の暮らしを豊で楽しいと思えることが必要。だから住まい方教室で、地域の山を見学したり、自然素材のお手入れ方法や建具の調整方法を学んだり、緑のカーテンで西日を防ぎ快適に暮らす知恵を学んだりしながら、住まい手の自主管理を誘導している。日常の維持管理は住まい手が主体的に、大きな改修やリフォームは地域工務店のネットワークが行う。
●今後の予定について
「木造ドミノ研究会」は、地域工務店と設計者が永く快適に住み続けられる家のノウハウを検討し蓄積して、相互に高めあいながら家守りをしていく集まりである。私たちが提唱してきた、住まい手が主体となって家を維持管理して、快適に永く住み続ける「いえもりシステム」が採択され、とても嬉しい。住まい手が家を住み繋げ、地域工務店がそれをサポートして、地域が家を守る。地域の住み継ぐべき住文化として、気候風土や慣習が活かされた独自の家づくりを推進し、木造ドミノ研究会員を中心に全国に普及していく。この家づくりが普通の価格で出来る事に価値がある。既にオープンした東京を始めとして、全国6箇所にモデルハウスの計画があり、全国3箇所にドミノタウンの街づくり計画がある。木造ドミノ研究会も既に6回開催され会員工務店の技術研鑽が進められている。この採択を弾みに、木造ドミノ住宅の更なる昇華と普及を推進する。