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平成21年度 第1回 長期優良住宅先導的モデル事業紹介

平成21年度 平成20年度
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木住協ながい木の家モデル 地域に根ざす装いの家

(社) 日本木造住宅産業協会
〒105-0001
東京都港区虎ノ門3-6-2

●基本コンセプトについて

 今回のモデル事業は、会員が主体的に長期優良住宅の建設に取り組めるよう、次の4点をポイントとして提案した。
  1. 長く地域に愛される住宅として、地域産材の活用やデザイン調和の設計誘導を行い、まちなみ景観配慮に寄与する。
  2. 高耐震性や高耐久性という基本性能を具備し、長期にわたり維持管理、間取り変更可能な構造・設備などを織り込む。
  3. 長期にわたる維持管理・履歴情報の確実な実施のために、施主・会員工務店・木住協の三者が相互補完しあう体制・システムを構築。
  4. 単独で長期優良住宅の普及・啓発と販売促進に取り組みにくい、中小工務店などの会員企業に対して、マニュアルやチラシなど共通のツールを作成し提案代表者の木住協が支援。

●先導的な提案の内容について

(1) 基本仕様
 平成20年度第2回の採択モデル『木住協ながい木の家モデル 地震に強い設いの家』の基本仕様の一部を継承し、その上で景観配慮のために設計上で考慮すべき事項を追加した。
  1. 木住協まちなみ配慮コード
     地域産材 (国産材に限らず県花・県木・地場産業品・特産品等) の活用、色彩調和、緑化、特定行政庁の景観基準など、個別設計で対応可能な要件を織り込んだ「木住協まちなみ景観チェックリスト」により、まちなみ景観配慮のための設計誘導を行う。
     景観配慮コード活用のための、カラープランナーなどの勉強会やコンサルティングを行い、人材育成に寄与する。
  2. 耐震等級3の確保
     200年という期間には大規模な地震に最低1回は出会うと考えられる。その場合にも倒壊することなく、復旧可能な程度の損傷で済むような強度とバランスの良い構造を持つものとする。
  3. 根がらみレス空間基礎
     床下空間での点検・メンテナンスの容易性を高め、さらに水回り空間も含め間取りの可変性向上のために、段差の無い人通口付き基礎とする。その内寸高さを600mm以上とし、大引きを根がらみのない鋼製束で支持する。
  4. ヘッダー配管システム<
     設備配管のメンテナンス性を高め、間取りの可変に対応できる給排水管として、床下の給水・給湯・排水配管にヘッダー配管システムを採用する。
【基本仕様】
 今回の木住協モデルは、4つの基本仕様 (構成・アイテムの 1〜 4)に基づき、お互いの相乗効果により長期にわたる性能の確保を図ったものである。
 
(2) 維持管理
 施主、中小工務店、木住協による履歴情報の蓄積・保管・不具合の24時間対応、定期点検アラームなど、居住者3世代以上にわたる住宅の維持管理が継続可能な「三位一体チェックシステム」に、今回はウェブサイト閲覧可能な工務店向けサービスを追加する。
 このことで、一定の様式で分かりやすく整理された図面などの情報を工務店及び木住協で随時閲覧が可能になる。

●今後の予定について

  • 住宅取得希望者に対して、国家事業としての当該モデル事業 (普及のための国土交通省からの補助金制度) や長期優良住宅の主旨説明などを行っても理解されにくい中小工務店の現状を踏まえて、共同提案者が共通で利用できるリーフレットを木住協で作成し、普及啓発と販売促進をバックアップする。
  • 木住協モデルに賛同する会員の中小工務店が各地で「まちなみ配慮コード」に沿って地域らしさに配慮した住宅建設に取り組むことにより、長期優良住宅への理解度が高まり普及促進に繋がるとともに、その地域の核となって点から線、面への広がりが期待できる。
  • 建設時の環境への負荷が比較的小さい木造住宅に、永く住み続けることで、さらに環境への意識・関心を高めることができる。
平成21年度 第1回 長期優良住宅先導的モデル事業紹介
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