平成21年度 第1回 長期優良住宅先導的モデル事業紹介

　『チルチンびと「地域主義工務店」の会』は株式会社風土社が発行する『住まいは、生き方　地球生活マガジン「チルチンびと」』で提唱する「地域に根ざす木の家づくり」を通して地産地消を中心とした地域循環型社会の実現に貢献する工務店の組織である。

• 安全で良質な木の家づくりの実現
• 顔の見える「素材・設計・施工」の実現
• 地域の暮らしの活性化に寄与しリードすること
• 地域の特性や伝統の保存などに積極的に取組み推進すること

　――を目指した活動を行い、地域、人、素材の力を活かした「安心」「安全」「健康」な何世代にも渡って永く住み続けられる木の家づくりを行っている。

〈徹底したシックハウス対策〉

1. 住む人とつくる人の健康を害さない建材の使用
2. 環境負荷が低く、土に還る素材の使用
3. 地域材を中心とした国産材の活用
4. 材料の格付けの実践と公開
5. 使用する建材全ての履歴の明確化
6. 建材のデータベース化と住まい手への公開
7. 52種類の化学物質の測定による安全性の検証

〈風土社・会員社・住まい手による維持保全計画〉

1. 風土社による一元的な情報管理体制
2. 情報を適宜活用できる体制
3. 住まい手参加の家づくり・家育て
4. 会員社による住まい手の自主点検のお手伝い、サービス点検の実施
5. 計画的な点検、修繕の内容とスケジュール作成

〈省エネルギー性〉

1. 人体に安心な自然素材を用いた断熱材で断熱性能を確保
2. 地域の自然エネルギーの活用による次世代エネルギーを超える性能を実践

• 日射遮蔽
• 通風の積極的活用

〈居住環境〉

1. 水仕舞のよい勾配屋根、屋根庇、窓庇などによる落ち着いた街並みの形成
2. 地域の自然素材を用いた馴染みやすい外観
3. 街並みに潤いを与える植栽

〈地域循環型の住まいづくり〉
　地域産材を中心とした国産材の活用体制の形成

• 各会員社が地域の事情に合わせた、山を含めた素材生産者との連携体制を形成する。
• 産地の明らかな素材を使い、地域の林業家や製材業者、素材生産者、職人との連携したチームによる顔が見える安全で良質な家づくりを行う。
• 地域に根ざした素材と技術を地域の連携により活用することで、日本の国土や地域の環境・伝統・技術を守る森を中心とした地域の社会構造を守る。

〈普及啓発〉

1. 風土社と会員社、専門家による自主的な勉強会を定期的に開催
2. 雑誌、HPによる定期的な情報を公開

　『チルチンびと「地域主義工務店」の会』は、「地域に根ざす木の家づくり」を通じて、地域循環型社会に貢献すると共に、住まい手が安心して永く住み継いでいける住まいづくりをこれからも行っていく。