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第2回 超長期住宅先導的モデル事業紹介

平成21年度 平成20年度
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東急ホームズの全改装リフォーム『暮らしアップ』

株式会社 東急ホームズ
〒150-0043
東京都渋谷区道玄坂1-21-14 渋谷TODビル

●基本コンセプトについて

 東急ホームズでは現在、建替えの約半分の費用で耐震補強を含めた定価制全改装リフォーム『暮らしアップ』事業を展開しているが、今回は更に先導的な取り組みを加え、「全面改修による基本性能向上」「見える化」「将来の進歩も考慮した耐久性・維持管理容易性」「維持・流通で住まい手をサポート」という4つの基本的な考え方に基づくモデル事業を提案している。

●先導的な提案の内容について

 4つの基本的な考え方のうち、「全面改修による基本性能向上」については、従来からの取り組みに加え、高耐久化・改修の容易性・省エネルギー化・健康配慮等の「いいものを長く大切に使う」ための性能向上策を実施する。
高井戸の『暮らしアップ』体感館
 給水給湯・排水管を交換する場合は、可能な限り給水給湯管にヘッダー配管とワンタッチ継手を採用するなど、設備配管の維持管理に配慮する。
 内装についても維持管理に配慮し、壁・天井・建具・造作材を塗装仕上げとすることで、将来の補修・改装を容易化。張り替えによる廃棄物の発生を防ぐと共に、将来の塗料の技術革新を活かすことが可能となる。
 一方、「見える化」という考え方については、住宅を「いいもの」に作り変えることで住まい手が「長く大切に使いたくなる」ように、各種診断を行って住宅の性能品質の差異を「見える化」する。
 具体的には、動的耐震診断、赤外線カメラによる劣化診断をはじめ、Q値計算・C値実測による省エネ診断、VOC測定による空気質診断等を改修前後および定期点検時 (有償) に実施し、データを記録保存・蓄積する。
 同時に、アフター実績に基づき、履歴情報として必要となる隠蔽箇所を工事中に撮影・記録する。
 また、住まい手が「きちんと手入れ」できるように、住宅履歴情報を「見える化」して事業者と住まい手が共有するという取り組みも進めていく。
 Webを活用した住宅履歴情報管理「SMILEシステム」を活用して、全改修実施時に住宅の改修情報・履歴情報を整備し、Webコンテンツ化、事業者と住まい手で共有する。これによりアフターサポートのワンストップ化・リードタイムの削減を実現するとともに、履歴情報も蓄積させてゆく。
 システムには「住まいのハンドブック」を掲載し、住まい手が自ら「きちんと手入れして長く大切に使う」ことに対する理解促進を図る。
 「将来の進歩も考慮した耐久性・維持管理容易性」という点では、塗装仕上げなど、メンテナンスが容易で将来の技術革新による新製品が活かせる工法・仕様を採用する。
 「維持・流通で住まい手をサポート」という考え方については、住宅履歴記録と適切な維持管理計画を提供し、住まい手自身による「長寿命住宅の維持・管理」を継続的にサポートする。
 加えて、東急不動産グループ各社による住替え支援等の様々なサービスを一繋ぎにして「ストック住宅の流通促進」に関する情報提供を行う。具体的には、下図を参照。
東急不動産グループによるストック住宅流通システム

●今後の予定について

 08年4月、東急ホームと東急アメニックスは合併し、新築からリフォームまでの「住まいの総合ソリューション」を提供する企業として再スタートした。
 「住まいの総合ソリューション」を提供する一環として、ショーサイト、クラストサイト、体感館等の住まいの快適性、健康性、安全・安心、耐久性などが体感できる各種の施設を展開している。
 本事業の展開に当たっては、実例を公開するだけでなく、こうした体感施設を活用した情報発信を行っていく予定だ。
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