第2回 超長期住宅先導的モデル事業紹介
「美しい茨城の住宅」超長期モデル
美しい茨城の住宅をつくる会
(事務局 ICA建築設計事務所)
(事務局 ICA建築設計事務所)
〒300-0815
茨城県土浦市中高津1-12-18
茨城県土浦市中高津1-12-18
●基本コンセプトについて
「美しい茨城の住宅をつくる会」は、主に建築家・工務店・材木店の各グループで構成される。私どもは長年この茨城の地で、良質な木造住宅の設計・建設・リフォーム・維持管理等に取り組んできた。今回、超長期住宅を提案するにあたり、耐震性・耐久性が重要なことはもちろん、それ以上に、文化的・景観的・美観的・愛着性などによる住まい手の思いが、住宅を長く存続させる要素になると考えた。
かつてお客様から「どの方向から見ても美しい住宅をデザインしてほしい」と言われたことがある。これは、居住者だけが満足するのではなく、家をつくるという行為が街なみ・風景・環境にとって重要であると示唆した言葉だと捉えている。
そのような思いでつくられた住宅のみが環境や風景に対してかけがえのない住まいとなり、普遍的な価値を持つ超長期住宅として成り立つと考えた。こうした経験と豊かな茨城の気候・森林資源を活かし、将来にわたって愛され続ける住宅「美しい茨城の家 超長期モデル」を提案した。
かつてお客様から「どの方向から見ても美しい住宅をデザインしてほしい」と言われたことがある。これは、居住者だけが満足するのではなく、家をつくるという行為が街なみ・風景・環境にとって重要であると示唆した言葉だと捉えている。
そのような思いでつくられた住宅のみが環境や風景に対してかけがえのない住まいとなり、普遍的な価値を持つ超長期住宅として成り立つと考えた。こうした経験と豊かな茨城の気候・森林資源を活かし、将来にわたって愛され続ける住宅「美しい茨城の家 超長期モデル」を提案した。
●先導的な提案の内容について
「美しい茨城の家 超長期モデル」の基本的な考え方は大きく4つある。それは (1)「木造軸組工法を強化したモノコック骨太工法」、(2)「デザイン性の高い、景観に配慮した美しい住宅」、(3)「自然エネルギーを利用したパッシブデザインによる断熱、省エネ方法」、(4)「地域の素材を使い、地産地消を基本とした住宅の維持管理」―である。
(1) 耐震性と耐久性と普遍性をもつ工法として「木造軸組工法を強化したモノコック骨太工法」を提案している。現在、最も標準的な木造軸組工法を基本とし、耐震性と耐久性を強化する方法を考えた。また、標準的な工法が最も継続して維持管理しやすいということも考慮している。
当モデルの基本的特徴はすべての柱を4寸角とし、外周部及び主要部の梁を最低240mmの梁背とした。外周部には構造用パネルを使う。外周部の構造用パネルと内部筋かいで耐震等級2〜3の壁量に相当するようにした。さらに、2階床には24mmの構造用合板を梁に直接張りつけ、水平構面の剛性を確保する。こうした工法で高い耐震性を実現する。加えて、外周部で十分な耐力壁量を確保するため、内部の壁は少ない耐力壁量で十分となる。この結果、間取りを自由にレイアウトできるようにした。
(2)「デザイン性の高い、景観に配慮した美しい住宅」を実現するため、建築家との家づくりを進めていく。
私たち「美しい茨城の住宅をつくる会」では、茨城で育ち、茨城の歴史、気候、風土を理解した建築家が参加している。先述したように、景観に配慮した美しい住宅で、かつ居住者にとって快適に暮らすことができる住宅が、住まい手から愛され、超長期にわたって維持される住宅であると考える。茨城を知る建築家との家づくりを通して、地域に根ざした美しい住宅を提案できると考えた。
(3)「パッシブデザイン+断熱方法」を通して、自然エネルギーを利用し、夏涼しく、冬暖かい家をつくる。断熱性・省エネ提案に関しては次世代省エネ基準を達成する十分な断熱性能をベースに、太陽熱や自然風など茨城の豊かな自然を活用するパッシブデザインを導入する。エネルギー負荷の少ない、環境にやさしい住宅を提案していく。
(4)「地域の素材で、地産地消を基本とした住宅」を実現するため、材木店も当グループに参加している。地域性ということも、超長期住宅には欠かせない要素となる。大きな梁背のもの以外はできる限り、近い地域の木材を使用する。地域の素材を活用することで、風土にあった美しい住宅をつくるだけでなく、地域の自然環境の保持につながる。こうした取り組みを通し、住まい手が住宅に愛着を持ち、積極的に家を守りたいという動機を促し、工法や耐久性とともに、愛着を持って長く住みつづけられていくと考えた。
設計例:井川建築設計事務所 (建築家グループ) | |
当モデルの基本的特徴はすべての柱を4寸角とし、外周部及び主要部の梁を最低240mmの梁背とした。外周部には構造用パネルを使う。外周部の構造用パネルと内部筋かいで耐震等級2〜3の壁量に相当するようにした。さらに、2階床には24mmの構造用合板を梁に直接張りつけ、水平構面の剛性を確保する。こうした工法で高い耐震性を実現する。加えて、外周部で十分な耐力壁量を確保するため、内部の壁は少ない耐力壁量で十分となる。この結果、間取りを自由にレイアウトできるようにした。
(2)「デザイン性の高い、景観に配慮した美しい住宅」を実現するため、建築家との家づくりを進めていく。
私たち「美しい茨城の住宅をつくる会」では、茨城で育ち、茨城の歴史、気候、風土を理解した建築家が参加している。先述したように、景観に配慮した美しい住宅で、かつ居住者にとって快適に暮らすことができる住宅が、住まい手から愛され、超長期にわたって維持される住宅であると考える。茨城を知る建築家との家づくりを通して、地域に根ざした美しい住宅を提案できると考えた。
(3)「パッシブデザイン+断熱方法」を通して、自然エネルギーを利用し、夏涼しく、冬暖かい家をつくる。断熱性・省エネ提案に関しては次世代省エネ基準を達成する十分な断熱性能をベースに、太陽熱や自然風など茨城の豊かな自然を活用するパッシブデザインを導入する。エネルギー負荷の少ない、環境にやさしい住宅を提案していく。
(4)「地域の素材で、地産地消を基本とした住宅」を実現するため、材木店も当グループに参加している。地域性ということも、超長期住宅には欠かせない要素となる。大きな梁背のもの以外はできる限り、近い地域の木材を使用する。地域の素材を活用することで、風土にあった美しい住宅をつくるだけでなく、地域の自然環境の保持につながる。こうした取り組みを通し、住まい手が住宅に愛着を持ち、積極的に家を守りたいという動機を促し、工法や耐久性とともに、愛着を持って長く住みつづけられていくと考えた。
●今後の予定について
当グループでは、今回の取り組みに当たり、住まい手側の意識や動議づけを改めて見直し、強化していこうとしている。これまでも家づくりやその他イベント活動などを進めてきたが、今後はより体験的な動機づけとなりうる活動をしていきたいと考える。住宅の供給側だけではできない、使う側の取り組みを喚起する方法もさらに検討していきたい。
また、超長期なスパンを考え、今回は各部材を見直し、“取り変えられないところ”、“取り変えにくいところ”を、長期の耐久実績のある材料に変更するなどの工夫をしている。今後もこのような部品の見直しは進めていきたいと考えている。
また、超長期なスパンを考え、今回は各部材を見直し、“取り変えられないところ”、“取り変えにくいところ”を、長期の耐久実績のある材料に変更するなどの工夫をしている。今後もこのような部品の見直しは進めていきたいと考えている。