第2回 超長期住宅先導的モデル事業紹介
スウェーデンハウス「快適性が持続する家」プロジェクト
スウェーデンハウス 株式会社
〒150-0004
東京都世田谷区太子堂4-1-1 キャロットタワー23F
東京都世田谷区太子堂4-1-1 キャロットタワー23F
●基本コンセプトについて
快適性、省エネ性、経済性をバランス良く持続させることで、資産価値を高めライフサイクルCO2を削減する。
住宅が建替えられる要因としては、老朽化だけでなく、気密断熱性能や耐震性能に不満を覚えたり、家族構成の変化により手狭になったり、売却時に間取りが特殊であるため更地にされるという例も多い。そこで、基本的な考え方として、環境負荷が小さく、我慢をしなくても居住時のCO2発生を減らせる性能と、高い耐震性能、汎用性の高い空間造りを新築時に行う。次にそれを持続させるために、住まい手とのコミュニケーションを重視した維持管理のシステムを構築し、将来の売却や、賃貸化をも支援することで資産価値の高い住宅としていくことに取り組むこととした。
住宅が建替えられる要因としては、老朽化だけでなく、気密断熱性能や耐震性能に不満を覚えたり、家族構成の変化により手狭になったり、売却時に間取りが特殊であるため更地にされるという例も多い。そこで、基本的な考え方として、環境負荷が小さく、我慢をしなくても居住時のCO2発生を減らせる性能と、高い耐震性能、汎用性の高い空間造りを新築時に行う。次にそれを持続させるために、住まい手とのコミュニケーションを重視した維持管理のシステムを構築し、将来の売却や、賃貸化をも支援することで資産価値の高い住宅としていくことに取り組むこととした。
●先導的な提案の内容について
資産価値を高めライフサイクルCO2を削減 | |
次世代省エネ基準を超える気密断熱性能を新築時に確保しておく。また、温熱環境のみでなく、良好な社会資産を築く指標として「CASBEE—すまい戸建」を利用し、環境性能の総合的評価を行う。
断熱仕様計算による設計品質:Q値1.4 (W/m²・K) 以下
気密測定確認による施工品質:C値1.0 (cm²/m²) 以下
「CASBEE—すまい戸建」環境性能の総合的評価:Sランク (BEE値3.0以上)
【耐久性の向上】
植林計画による木材は持続可能な資源であり、乾燥と的確なメンテナンスにより長期間使用できる材料である。劣化等級3に加えて、特に木部の劣化対策を積極的に行う。
乾燥材や効果の持続性がある木材保存剤を使用し、1階根太には乾式加圧注入材を使用。
【耐震性能】
静的加力試験、実大振動台実験により、変位が少ないことを確認しており、以下の性能、仕様を標準とする。
- 耐震等級を2以上とする
- 内部耐力壁面材にも合板を使用し壁量を算定する (石こうボードの耐力は余力と考える)
- 独自の金物補強基準により耐震性能を高める
今回の応募は注文建築であり、お客様の要望により設計が進められる。外皮性能や設備機器など仕様を決めておけば性能が担保される部分もあるが、動線計画、通風、収納、インテリアについては個々の要求をその都度ひとつの方向にまとめる必要がある。その過程で今回のコンセプトを遵守するために設計コードを策定した。設計コードの運用により目標とするCASBEEのSランクを実現する。
【価値を持続させる仕組み】
住宅の情報を正確に管理していくことで資産価値を維持・向上させ、流通促進に繋げることが重要となる。そして、竣工後もお客様と建築会社の共有情報が蓄積されていかなければならない。
新たな取組として、インターネットをツールとしたオーナー専用サイトを構築し、双方向の情報管理を行う。交換情報は、住宅履歴やメンテナンス情報に留まらず「カスタマーアンケート」や「エネルギー消費量調査」、「定期点検」や「イベント」のお知らせなども行う。
また、住宅履歴情報を管理し、お客様と情報を共有すると共に、流通促進に関しては「リセールサポートシステム」、「リロケーションサポートシステム」等のサービスを提供していく。
- オーナー専用サイト (双方向情報ツール) の運用内容
- 住まい手別に住宅履歴情報とメンテナンス情報を開示すると共に情報を得る
- 家ごとの修繕計画の提示とメンテナンス時期のお知らせ
- メンテナンス用品、季節のお手入れ、ハウスクリーニングなど双方向の情報交換
- リモデルに関する双方向の情報交換
- 転売後の情報管理 (当初の保証と50年間の無料定期健診を転売後も継続)
- 維持管理を容易にする建材、納まり、修繕技術の採用
- 50年以上の耐久性が期待される外壁材、屋根材を使用
- 外壁と窓が分離して交換できるシステムを採用
- ヘッダー配管、ユニット配線を採用
- 自社で蓄積された木部補修技術によるメンテナンス
- 「リセールサポートシステム」、「リロケーションサポートシステム」の運用
●今後の予定について
超長期住宅は長期維持可能な住宅と、住まい手の持続させる意思が合わさって実現される。掲げるビジョンと生活者意識のギャップを埋めるためには、実際に見て、さわって、住んでみて、考えることが重要となる。採択された技術はホームページやパンフレット等の紙媒体に加えて、販売用展示場による公開、宿泊体験が出来る施設として一般に公開する。最終的な目標は今回の提案を標準化し、価値の高い住宅の供給に繋げていくこととする。