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第2回 超長期住宅先導的モデル事業紹介

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木住協ながい木の家モデル 地震に強い設 (しつらい) の家

社団法人 日本木造住宅産業協会
〒105-0001
東京都港区虎ノ門3-6-2

●基本コンセプトについて

 木住協モデルは、本年5月より協会会員によるワーキンググループで検討し、会員である中小工務店が、高耐久性と高耐震性を維持しながら、将来の間取りの可変性向上を実現した木造軸組住宅を供給するという観点に重きを置いて開発をおこなった。今回は共同提案者である、当初43社 (追加見込みあり) と一緒に取り組む。
 社団法人として、住宅の初期性能だけでなく超長期に維持管理するために、居住者・木住協会員をサポートする「木住協超長期住宅センター」を設置することにより、居住者・木住協会員・サポートセンターの三者が一体となった「三位一体チェックシステム」を構築し、長期的に優良な住宅の普及を図る。

●先導的な提案の内容について

【基本仕様】
  1. 高耐力外張り断熱外周壁
     外周壁構造を外張り断熱工法とし、下地に耐力面材を用いることにより、高壁倍率を確保する。大地震など想定される力以上に外力がかかった場合でも、耐力を屋内から回復できる。
  2. 耐力壁階段コア
     外周壁構造で足りない水平耐力を住宅中央部に設けた階段室及びその周辺の間仕切り壁で負担させることにより、耐震等級3を確保し、間取りの可変性を向上させる。
  3. 根がらみレス空間基礎
     基礎の内寸高さを確保し、根がらみのない鋼製束とする。また、床下に容易に入れるように、階段室の床に床下点検口を設けることにより、床下空間でのメンテナンス性を向上させる。
  4. ヘッダー配管システム
     床下の給水・給湯・排水配管にヘッダー配管システムを採用し、設備配管のメンテナンス性を高め、間取りの可変性を向上させる。
 
【維持管理】
  1. 三位一体チェックシステム
     居住者3世代以上にわたり住宅の維持管理を継続するため、木住協の中に木住協超長期住宅センター・木住協会員・居住者で構成される維持管理システムを構築する。
  2. 超長期的な維持管理計画
     木住協オリジナルの「長期維持管理計画」「維持管理ガイドライン」を作成し、これらに基づいて、居住者の参加を促しながら定期的なメンテナンスを行い、「記録シート」として木住協超長期住宅センター、木住協会員で管理することにより、長期にわたり計画的な住宅の維持管理を継続する。
  3. 住まいのカルテ保管箱
     記録シートと住まいのカルテチェックリストなどを入れる住まいのカルテ保管箱を設け、日常品等と区別しやすい床下空間などに保管する。居住者及び木住協会員が、長期にわたって住宅の性能や履歴情報を継承する。

●今後の予定について

【普及に向けて】
  1. 全国各地の木住協会員が建設中の物件において現場見学会を実施する。(超長期住宅先導的モデル事業の該当物件であることがわかるようにする。)
  2. 地域別に木住協ホームページへの情報掲載 (現場の様子、立地など) を行う。
  3. 全国各地から応募があった木住協会員に対して説明会を行い、これを核として他の木住協会員への波及効果を狙う。木住協が発行する機関誌「木芽」への情報掲載を通じた木住協としての取組み紹介し、建設された木住協会員の事例発表会等により、木住協会員の超長期住宅に対する理解と関心を高める。
【効果】
  1. 木住協を構成する中小工務店が取り組むことにより、超長期住宅への理解度が高まり、それに伴い住宅そのもののレベル向上が期待できる。
    また、全国各地の工務店が超長期住宅に取り組むことにより、多くのユーザーが、超長期住宅への関心を寄せることが期待できる。
  2. 社団法人として、今回応募しなかった木住協会員に対しても今回の提案技術を採用してもらうことにより、超長期住宅の全国的な広がりが期待できる。
  3. 建設時の環境への負荷が小さい木造住宅に、長く住み続けることで、さらに環境への意識・関心を高めることができる。
第2回 超長期住宅先導的モデル事業紹介
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