第2回 超長期住宅先導的モデル事業紹介
杉三層パネルを使った地域材民家の普及事業
有限会社 エムズ建築設計事務所
〒565-0874
大阪府吹田市古江台3-18-10
大阪府吹田市古江台3-18-10
●基本コンセプトについて
本事業に求められる、長持する『木の住まい』に大切なことは、構造体の選定である。良質の木材 (構造体) とは、切旬を守り時間をかけて天然乾燥することによって得られるが、その木材の赤身の部分を芯持ち構造材として使用することで『長く使うことのできる丈夫な構造体』を得ることができる。
本事業においては軸材に赤身部分を多く含む国産杉材 (樹齢70年以上) を使用し、構造用面材として『壁倍率2.5・床倍率3.0相当』の認定を取得している赤身勝ちの『国産杉3層パネル』を使用し、接合部に真壁対応の化粧緊結金物『Dボルト』を使用する『国産材をたくさん使った長持ちする家』の普及を図る。
それと共に、『いいものをつくってきちんと手入れして長く大切に使う』という考え方の普及を図りながら、植林、伐採の循環再生可能な林産地と共同で、国産材の安定供給と『超長期住宅』が成立するストック社会のありかたを先導する。
本事業においては軸材に赤身部分を多く含む国産杉材 (樹齢70年以上) を使用し、構造用面材として『壁倍率2.5・床倍率3.0相当』の認定を取得している赤身勝ちの『国産杉3層パネル』を使用し、接合部に真壁対応の化粧緊結金物『Dボルト』を使用する『国産材をたくさん使った長持ちする家』の普及を図る。
それと共に、『いいものをつくってきちんと手入れして長く大切に使う』という考え方の普及を図りながら、植林、伐採の循環再生可能な林産地と共同で、国産材の安定供給と『超長期住宅』が成立するストック社会のありかたを先導する。
●先導的な提案の内容について
(1) 優良な循環再生可能林産地材の継続的な活用
旬切、葉枯、長樹齢、天然乾燥を行っている優良な循環再生可能林産地との共同で、地域の森林計画伐採と計画植林による安定した木材の供給と超長期住宅としての『現代の民家』が継続可能な形で成立する環境を整備する。
耐力壁や床面材として利用する杉3層パネル (Jパネル) は杉中目材の利用、または小径木の原木を利用できることが利点であった。しかし現在は20cm以上の原木を利用しながら製造している。
林野庁から2008年に発表される人工林スギ齢級別蓄積を予想すると、8,9,10,11齢級と40年〜55年の太い丸太が成長している。本提案では上記を背景に、本事業にむけて太い杉の赤身の部分を使用した杉三層パネルの製造を試み、さらに耐久性のある杉三層パネルの製品化を目指す。
(2) ストック社会の林業と木材をたくさん使う家
一般的な在来木造の木材使用量が平均0.5m² (床面積坪あたり) といわれるのに対して本提案では平均1.2m²である。8〜11齢級 (40〜55年生) の利用に適した杉が多い国内の状況で、『木をたくさん使う』ことは、流通促進につながるとともに、林産地の山を継続可能な林業の山に更新する機会をつくることに繋がる。その結果として、長伐期の山の木を長く使うことで木材に定着された二酸化炭素をストックし続けながら次の世代の木材の成長を待つこれからのストック社会の林業のあり方を先導する。
(3) 耐力壁・防火性
杉三層パネルは壁倍率2.5倍、床倍率3.0倍の大臣認定を取得している。延床40坪の住まいに床・壁・野地板で杉三層パネルを約12m²使用する。これは、土台・柱・梁の構造材の量に匹敵する。2008年には現在大臣認定2.5倍の壁倍率から4〜5倍 (予定) への変更のための確認実験を終了する。厚さ36mmの杉三層パネルは柱間に落としこむことで剛性の高い壁となる。もちろん土台・柱・梁が剛性の高い状態で緊結できていることが条件になる。本提案で使用する『Dボルト』は真壁対応の接合部倍率4.3倍と羽子板ボルトの2.5倍の強度をもつものである。『杉三層パネル』+『Dボルト』の両方が揃って剛性の高いフレームが実現できる。『木の住まい』が超長期存在する為には、自然災害としての火災においても十分対応しておきたい。『杉三層パネル』は2008年4月に防火構造の大臣認定を取得している。また2008年度中には準耐火構造の取得も視野に入れた予備実験を行っている。36mmの厚さが防火性能の担保に寄与している。防火性と耐力壁の両面の機能をもつこの『杉三層パネル』は、まさに超長期住宅に最適な素材といえる。
杉三層パネルを使った地域民家のイメージ | |||||||
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耐力壁や床面材として利用する杉3層パネル (Jパネル) は杉中目材の利用、または小径木の原木を利用できることが利点であった。しかし現在は20cm以上の原木を利用しながら製造している。
林野庁から2008年に発表される人工林スギ齢級別蓄積を予想すると、8,9,10,11齢級と40年〜55年の太い丸太が成長している。本提案では上記を背景に、本事業にむけて太い杉の赤身の部分を使用した杉三層パネルの製造を試み、さらに耐久性のある杉三層パネルの製品化を目指す。
(2) ストック社会の林業と木材をたくさん使う家
一般的な在来木造の木材使用量が平均0.5m² (床面積坪あたり) といわれるのに対して本提案では平均1.2m²である。8〜11齢級 (40〜55年生) の利用に適した杉が多い国内の状況で、『木をたくさん使う』ことは、流通促進につながるとともに、林産地の山を継続可能な林業の山に更新する機会をつくることに繋がる。その結果として、長伐期の山の木を長く使うことで木材に定着された二酸化炭素をストックし続けながら次の世代の木材の成長を待つこれからのストック社会の林業のあり方を先導する。
(3) 耐力壁・防火性
杉三層パネルは壁倍率2.5倍、床倍率3.0倍の大臣認定を取得している。延床40坪の住まいに床・壁・野地板で杉三層パネルを約12m²使用する。これは、土台・柱・梁の構造材の量に匹敵する。2008年には現在大臣認定2.5倍の壁倍率から4〜5倍 (予定) への変更のための確認実験を終了する。厚さ36mmの杉三層パネルは柱間に落としこむことで剛性の高い壁となる。もちろん土台・柱・梁が剛性の高い状態で緊結できていることが条件になる。本提案で使用する『Dボルト』は真壁対応の接合部倍率4.3倍と羽子板ボルトの2.5倍の強度をもつものである。『杉三層パネル』+『Dボルト』の両方が揃って剛性の高いフレームが実現できる。『木の住まい』が超長期存在する為には、自然災害としての火災においても十分対応しておきたい。『杉三層パネル』は2008年4月に防火構造の大臣認定を取得している。また2008年度中には準耐火構造の取得も視野に入れた予備実験を行っている。36mmの厚さが防火性能の担保に寄与している。防火性と耐力壁の両面の機能をもつこの『杉三層パネル』は、まさに超長期住宅に最適な素材といえる。
●今後の予定について
超長期住宅の情報についてはホームページ、PR紙など様々な機会や媒体を通じてPRするとともに、『町の工務店ネット』が全国規模でその取り組みについて情報交換ができる場所を提供することで、地域格差のない品質確保を目指すとともに、次世代型住宅としての『超長期住宅』の普及を図る。