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第1回 超長期住宅先導的モデル事業紹介

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Home Condition Report 作成支援システム

住環境価値向上事業協同組合 (略称SAREX)
〒158-0084
東京都世田谷区東玉川2-15-13

●基本コンセプトについて

 健康と長寿を実現するために、「未病」という概念が注目されている。「未病」とは「病気に向かう状態」を指し、この未病の時期を捉えて治すことが、最も良い方法であるとされている。住宅の長寿命化を実現するためにも、ストックされている住宅を点検し、「未病」を発見し、早期に修繕することが必要で、未病段階での発見と修繕が、最も費用をかけずに長寿命化を可能にしてくれる。いくら住宅の寿命が長くなっても、初期にかかる費用があまりにも高くなったり、維持修繕費の負担が重くなるようでは意味がない。わが国全体としての住宅の長寿命化のためには、ストックされている住宅の「未病」発見が最も有効であると考えて、この提案を行うものである。
 人が健康で長生きするために定期的な健康診断と適切な治療が必要であるのと同様、住宅を「きちんと手入れして長く大切に使う」ためには、住宅の状態を点検し修繕するといった維持管理システムが必要である。
 状態の点検には、チェックリストがこれまで使われてきたが、チェックリストでは状態の正確な記述ができず、チェックされたデータだけでは、修繕方法やその費用の計算は難しい。
 そこで住宅の状態を点検する英国の Home Condition Report の作成で用いられている、構造化されたデータ記述のための、XMLによる記述言語仕様と、住宅の状態を記述するための専門辞書を参考にしながら、日本版Home Condition Report作成技術基準 (英国版は地域社会地方政府省が作成しA4版264頁) を開発作成する。
 日本版 Home Condition Report 作成技術基準に準拠した、現場での点検のための携帯端末用アプリケーションソフトの開発を行うとともに、パーソナルコンピュータでの Home Condition Report 作成ならびに修繕提案書 (方法と費用など) 作成アプリケーションソフトの開発を行う。

●先導的な提案の内容について

 この開発の狙いは、構造化されたデータ記述のための、XMLによる記述言語仕様と、住宅の状態を記述するための専門辞書を持った住宅点検のための Home Condition Report 作成技術基準の開発作成することにある。
 Home Condition Report をもとに最適な修繕方法、費用などを提案する修繕提案書作成基準を開発作成し、Home Condition Report 作成技術基準をもとに、携帯端末などによる住宅点検システムの開発を行う。
 また、携帯端末などによる住宅点検結果をもとに、Home Condition Report を自動的に作成するパーソナルコンピュータ用アプリケーションソフトの開発と、構造的に記述した Home Condition Report をもとにした、修繕提案書作成のアプリケーションソフトの開発を予定している。さらに住宅点検結果を統計的に処理した「住宅劣化データブック」の発行を行い、工務店の管理システムに寄与するとともに、住まい手の「住まい管理力」を高めるノウハウの提供を想定している。
英語版 Home Condition Report の流れ
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