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第1回 超長期住宅先導的モデル事業紹介

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サンクレストホームズ超長期住宅先導的モデル事業 (3)

株式会社北陸リビング社
〒923-1245
石川県能美市辰口町573-1

●基本コンセプトについて

 今回、工法や地場産材の活用など、建物のハードに偏った提案が多かった中で、弊社は2005年から取り組んでいる、街並み付分譲地「ミツヤガーデンシティ」に建つ200年住宅を提案した。
 土地を長期 (100年) にわたって借りることで、土地購入にかかる予算を、住宅設備の充実や間取りの広さ、敷地の緑化や外構デザインの統一に使う仕組みで、分譲地全体で良好な景観の街並みを保てる点が評価された。
 この事業提案の考えに至った理由は、過去の米国での生活経験がきっかけである。
 築30年、50年の既存住宅が新築価格と同等、それ以上で売買されている現実に驚かされた。住宅が将来値上がりするとしたらローンに対する心配や老後の不安も随分解消されるだろう。 いま日本には、欧米のように家族を経済的困窮から救ってくれる本当の意味での資産となる住宅が必要であり、住宅を売り切りの商品として取り扱ってきた住宅業界の常識は過去のものとならざるを得なく、今後は建てた後の住宅の付加価値をどう守って行くかという住宅地経営の観点が新築住宅の必要不可欠な要素となる。
 この点に着目してサンクレストホームズ超長期住宅先導的モデル事業 (3) の基本コンセプトは組み立てられた。

●先導的な提案の内容について

ミツヤガーデンシティ
 土地が狭くて高い日本では、土地を買った残りの予算で住宅を建ててきた。
 定期借地権の活用とは、土地を長期 (採択案は75年以上) に亘って借上げることで、土地購入の予算を住宅設備の充実や外構植栽費を賄うなど、予算の範囲内で広い敷地と豊かな住環境を手に入れる新たな選択肢といえる。
 将来値上がりが見込めない土地に予算をかけるより、充実した豊かな暮らしに予算をかけられる生活を選択する消費者が増えてきていることは確かで、所有価値から利用価値へと、住宅に対するニーズの変化を先取りしたモデル事業の提案である。
 また、2者間契約の借地権契約なら自治体条例によらず街の景観をいつまでも良好に保つための、建築協定やコミュニティルールを契約内容に規定することが可能である。街に住むためのルールを守るということは、その街に住む住人の資産価値を守ることに等しいと欧米では考えられており、その意味でもいつまでも良好な街並みを保つ仕組みとして優れたシステムといえる。

●今後の予定について

 弊社の目指すものは、資産価値のある街をつくることであり、その街で建てた住宅が30年50年たっても新築価格と同等それ以上で売買できるような家づくり、街づくりである。その実現が確信できるのも、既に欧米で実証されたことだからである。
 国の方針は、今後5年間650億円をかけて200年住宅の建設計画の普及促進は図る計画と聞いている。
 普及の速さはまだまだ未知数ではあるが、住宅を資産化するための仕組みをテーマに家づくりに取り組んできた弊社にとって、2006年の住生活基本法以来、新たな国の方針は追い風であり、近い将来間違いなく資産価値のある街が日本にも実現すると確信している。
 今後、さらに定期借地権を活用した小規模家族向けのタウンハウス(低層分譲住宅)の新規開発に200年住宅を広めてゆきたい。
 増える単身世帯、土地の所有にこだわらない子育て世代や団塊世代のアクティブシニア層の住宅ニーズは、質の高い小規模住宅という点で今後益々重複すると予想している。
 日本では、まだまだ未開発な低層集合住宅が、土地購入では出来ない大胆な土地利用と集合住宅によるコストパフォーマンスにより、今後消費者にとって魅力ある住宅の選択肢としてゆきたい。
 最後に日頃お伝えしている消費者へのアドバイスを一言。
 それは建てる住宅が、性能表示や性能保証付き住宅かどうか、工法・性能・設備はどうか、200年住宅かどうかなどという、「主観的評価」だけで判断しないということである。
 家の資産価値は新築価格やその仕様で決定されるものではない。家の資産価値は市場が決定するのである。
 すなわち10年後20年後の住宅価格がその家の真の資産価値なのである。中古になった時でも高く売れる為の条件を、その家と周りの環境がどれだけ備えているかという「客観的評価」で判断することが今後ますます大切になってくるだろう。
 電車もバスもない人里離れた田園地帯の真ん中に200年住宅をポツリ建てても、その建築主以外にそこで生活する利便性を感じる人がどれだけいるだろうか。
 これから数千万円のローンを30年以上かけて返済していく時、仮に10年後家を売ったお金で果してローンが返せるかどうか?もっと住宅の将来価値に対して真剣に考える時期に来ているとことを強く言及したい。
第1回 超長期住宅先導的モデル事業紹介
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