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第1回 超長期住宅先導的モデル事業紹介

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100年仕様の構造躯体と先進技術による点検・履歴管理
CHS・NEXT“安心見える化”プロジェクト

三洋ホームズ株式会社
〒542-0081
大阪府大阪市中央区南船場3-12-12
心斎橋プラザビル

●基本コンセプトについて

 三洋ホームズでは、業界No.1の供給実績を誇る「CHS (センチュリーハウジングシステム) 認定住宅」のノウハウをベースに、“安心の見える化”をテーマに置いた長寿命住宅推進プロジェクトを提案した。
 具体的には5つのコンセプト置いた。それは
  1. 基本構造躯体 (100年仕様) に「高耐震+制震装置」を搭載
  2. 間取り変更が可能な独自のトラス工法 (2階柱無しで100畳の大空間を実現) と「将来変更間取り図」の作成 → 【未来の見える化】<
  3. 先端技術を使った点検と管理 → 【先進の見える化】
  4. 点検・メンテナンスの容易性の工夫 → 【年単価の見える化】
  5. 履歴管理 → 【価値の見える化】
―を指す。
 特徴として、ITなどの先端技術を活用して長寿命化に向けた維持管理システムを構築するものと言える。

●先導的な提案の内容について

 (独) 建築研究所の概評によると、弊社の提案では、充実した住宅の基本性能及び可変性をベースに「点検管理においてセンサー・ロボット等を活用したシステムを導入」している点、また「点検画像や地震情報の履歴管理への取り組み、さらにこれらのシステムの利用に関してアンケートを行うなど技術検証的な取り組み」を評価して頂いている。
 この概評に沿って先導的な提案をピックアップすると次のようになる。
 コンセプトの (3)「先端技術を使った点検と管理」では、床下点検ロボットを使い、“点検の見える化”をリアルタイムで確認し、お客様の不安を解消することを提案した。新築時点での床下の状況をロボットが点検し、その場で報告書を作成する。床下点検は通常5年目や10年目に行なうが、施主からの評価確認も含めるため、点検時期は新築時および半年後に行なうこととした。
 居住者の目では確認しづらい床下の状況を正確に伝達するとともに、画像を記録することで点検状況を記録・保存していく。
 また、もう一つの先端技術として、水分センサーを使った漏水の24時間監視を提案した。配管に巻き付けたセンサーは水分に接すると赤く変色することで漏水箇所の発見が容易になる。検知器からはリレー接点出力信号を発報し、それが当社の管理サーバーへ通知され、アフター部門が対応する。建物のダメージを最小限にとどめるよう配慮した。
 これはこれまでの「点による点検」から「線による点検」と言える。時期が来たら交換するのではなく、使えるものはできるだけ長く使う発想で、メンテナンス費軽減と環境貢献を同時に実現する。
 (4)「点検・メンテナンスの容易性の工夫」としては、屋外から出入りできる大型点検口を設置することとした。通常、床下空間の出入口は床下収納を兼用していることが多かったが、この提案では出入口が外部にあるため、点検機器やメンテナンス部材が入れやすく、作業が効率的になる。また床下点検ロボットもこの点検口から出入りする。なお、この点検口は外部から侵入することができないよう、防犯性能にも配慮することとした。
 (5)「履歴管理」については、住宅の資産価値向上を目指し「家歴管理」情報の見える化を提案した。ここでは、CHS契約書やCHS証明書など長期保証・点検を実施するための書面を発行する。同時に、CHS履歴管理簿を提示し、点検やメンテナンスの実施内容およびリフォームの実施内容も記録・保存していく。
 また緊急地震速報と連動させ、施主宅の震度情報データも残し、緊急点検の可否判断材料とすることとした。
 さらに、CASBEEすまい「戸建て」のBEE値についても建物の環境評価結果として記録する。今回の提案では、「CASBEE〜すまい戸建て〜」と「環境共生認定住宅」を全物件に対応し、長寿命住宅=環境貢献住宅であることを施主に明示する。CASBEEによってCO2削減効果を見える化を実現し、施主に理解していただく。なお、住信ネット銀行との提携で「CASBEE最高Sランクに金利優遇」が適用でき、インセンティブのある住宅としてお客様に提案していく。
CHS・NEXTの5つのコンセプトとIT技術を活用した長寿命に向けた維持管理システム

●今後の予定について

 今後は、建て方時や新築時に一般公開していくほか、年2回の大型イベントや各展示場でこの取り組みを紹介していく。床下点検ロボットによる画像や動画は数件を選定して点検情報を公開。さらに中古流通業者の意見も集約していく計画である。
第1回 超長期住宅先導的モデル事業紹介
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